大変、こんな大切なことをこれまで扱わずにいました!
それは日本語の「お世話になっております」について。
よく日本のビジネスパーソンにこう聞かれます。
「ねぇ、韓国語でファックス書いてみようと思うんだけど、 ’お世話になります’って
韓国語でなんて言うの?」
またこんな場面も見ました(何回も)。
~オフィスにて(電話)~
「ア、ア、안녕하세요. 김상... え~っと、’お世話になっています’ってなんだっけ、
あ、そうそう、신세 지고 있습니다.」
(ア、ア、アンニョンハセヨ、キムサン(中略)シンセ チゴ イッスムニダ)
「世話になる」を辞書で引くと、「신세를 지다(シンセルル チダ)」と確かに!なっている
ので、上記のように話してしまう、書いてしまう方が多いのですが(努力は心から
認めたいです)、 これはシチュエーションとしても、使い方としてもとっても不自然
なのです。
この「신세를 지다」は、
「대단히 신세를 졌습니다.」
(テダニ シンセルル チョッスムニダ)
(大変お世話になりました)
→シチュエーション例:1ヶ月お家に滞在させてもらう、韓国滞在中につきっきりで
案内してもらう、しかも毎食ご馳走してもらう、等
「삼촌에게는 금전상의 신세를 졌습니다.」
(サムチョネゲヌン クムジョンサンエ シンセルル チョッスムニダ)
(叔父さんには金銭的にお世話になりました)
→シチュエーション例:叔父さんに大学を出してもらう、家を買う際の頭金を出して
もらう
いかがですか?
到底オフィスの簡単な挨拶で使える代物(?)ではないことがお分かりいただける
でしょう。
また、とってもお世話に’なった’後に使うことが多いので、大抵過去形となります。
さらに言うと、
「신세를 졌습니다.」というと表現自体、韓国の人はあまり言わない気がします。
(もちろん個人差があるでしょうが)
私も、1週間滞在させてもらって「신세를 졌습니다.」と言ったら、「何をそんなこと言って!」と
非常に驚かれた、というか怒られた?ことがありました。
韓国の人は人に頼られることが好き、人の世話をする人が好き、という人が多いので、
例えば数日泊まらせてあげるくらいは日常茶飯事、何とも思わない人がほとんど。
やはり日本人の感覚とは違ってくるのですね。
さて話を戻して、
じゃあ、オフィスで「お世話になります」と言いたいとき、どうすればいいの?と
聞かれるのですが、
それは「안녕하십니까?」 にはじまり、
「별일이 없으시죠?」(ピョルリリ オプスシジョ/おかわりありませんか)
「바쁘시죠?」(パップシジョ/お忙しいでしょう)
「점심 뭐 드셨어요?」(チョムシム ムォ ドゥショッソヨ/お昼は何を召し上がりました?)
というような類の挨拶が来るんですね。
日韓のビジネス会話の比較は本当に面白いです。
韓国の盧武鉉(ノムヒョン)大統領が二重まぶたになっていたのです。
整形手術をすることについてどう思うか、という私の考えは一言では言えない
ので別の機会にトークするとして、
今回のケースのみならず、いろんな人を見てよく思うのが、
「前の方が良いと思うんだけど・・・」
ということ。
笑うと垂れ下がるちょっと重そうなまぶたが盧武鉉氏のチャームポイントだと
思うんですけどね。
個人的にちょっと残念!です。
さて、私は韓国留学時代、下宿のアジュンマ(おばさん)からこんなことを言われ
たことがありました。
「눈, 만들었어? 만들었지?」
(ヌン マンドゥロッソ?マンドゥロッチ)
(目、作った?作ったでしょ)
瞬間、何を言われたのか理解できず(語学的にではなく)、固まっていたところ、
他の下宿生(日本人の男の子)が爆笑していましたっけ。
たまたま親からもらった目は二重まぶたなのですが、アジュンマにこう聞かれた
ときは、本当に面食らいました。
韓国語を理解するためには、やっぱりその文化、社会を知るべきなのですね。
フムフム。
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