暑い夏がやってきました。ある日教室で、ふと韓国人の先生からこんなふうに言われました。

「ソンセンニム ムッキョソ プロウォヨ~」

「ソンセンニム」は、「선생님(先生)」で、ここでは私のことです。

「プロウォヨ」は、原形が「부럽다(プロプタ/羨ましい)」
→「부러워요(羨ましいです)」ですね。

では、「ムッキョソ」は? 日本語話者にとって、なかなか反応しにくい単語かと思いますが、私は以前、韓国で、同じような暑~い夏のシチュエーションで言われた言葉でも
あったので反応することができました。

十数年前、夏に一か月だけ韓国語講師養成講座を受けに、短期留学をしたときのこと。100名近い受講生のうち、日本語話者は数名、という環境でした。

朝、講義室に入り席に着いたところ、同じ班のクラスメイトが私に、

「ムックン ゲ チョウンゴ カッタヨ」

と言いました。

「チョウンゴ カッタヨ」は、 「좋은 것 같아요.(良いですね、良さそうですね、良い感じですね)」

実はこのとき、「ムックン ゲ」に反応できず、一瞬何を言われているか分からず
キョトンとしたところ、私の髪を指さし、「それそれ」と。

なるほど。この日はとても暑く、普段おろしていた髪をまとめていたのでした。

クラスメイトの言った韓国語は、

「묶은 게 좋은 것 같아요.」
((あなたは)縛るのが良い感じですね→縛った方が似合いますね)

だったのです。そして、冒頭の先生の韓国語は、

「묶여서 부러워요.」
((髪が)縛られて羨ましい→縛れて羨ましい)

となります。

・묶다(ムッタ/縛る)
・묶이다(ムッキダ/縛られる)

中級者を悩ませる受動態ですが、こんなふうに印象的な場面で交わさると完全に定着しますね。

これから夏の本番!思い切り夏を満喫したいですね。



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