先日、ちょっとしたものを差し上げるときの表現、
「お気に召されるか分かりませんが・・・」「お口に合うか分かりませんが・・・」に
ついて取り上げたところ、読者のTさんよりお便りを頂戴しました。

 Tさんお勤めの会社の別部門に、韓国の女性がいらっしゃり、廊下ですれ違う
たびに韓国語を使っていらっしゃるのだとか。Tさんのご了承を得、一部紹介させて
いただきます。

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 彼女は来日して約一年、コミュニティも韓国人のみと云う生活なので、
 機会があるたびに、主として季節季節の和菓子・駄菓子を
「一度食べてみてください」としてあげています。
(今度からは、「お気に召すかわかりませんが」とも云ってみます)

 日本語が堪能な彼女にとってもたぶん、日本の季節の料理、お菓子を知ると
いうのが、一番難しいことと思ってのことです。
今回は、季節とはちょっと関係ないのですが「芋ようかん」をあげました。

 で、昨日、私のところに来て
「おいしくて一人で食べてしまいました」
と云ってくれました(一応、この程度は聞き取れます)。

 すごくうれしかったのですが、なんと対応してよいのかわからず、
日本語で「「それはよかった」って韓国語でなんというのですか?」
と訊いてしまいました。

 そしたら、「ちゃるでんねよ」と教えてくれました。(これで正しいのでしょうか?)
 私の場合には、彼女とは、こういう風な質問ができる程度の関係にはなっていますが、
ビジネス相手では難しいかもしれません。
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 Tさんと韓国の方との気持ちの交流が伝わってきて、清清しく、あったかい気持ち
になりますね。

 さて、その韓国の方が教えてくれた「ちゃるでんねよ」は、

 「잘 됐네요.(チャルデンネヨ/よかった、うまくいった)」

 差し上げたものが口に合ったか、美味しかったか気になり、聞いてみたら
とても美味しかったとのこと。
「ああ、それはよかった」「あげてよかった」というシチュエーションですね。

 はい、その時の状況にぴったり合った表現ですよ◎

 分解すると、(韓国語の構造に興味がある方のみ、ご覧下さい)

 잘 되다 : うまくいく
 ↓(過去形に)
 잘 되었다 : うまくいった
 ォ(「네요(ですねぇ)」を付けて)
 잘 되었네요. : うまくいきましたね、よかったです
 ↓(短く)
 잘 됐네요.

 こんな感じです。

 そして!

 Tさんが「잘 됐네요.はビジネス相手では難しいかもしれません」とおっしゃいましたが、
確かに、もう少し丁寧な言い方もあります。

 それは、

 「다행입니다.(タヘンイムニダ/よかったです、ほっとしました)」
 「다행이에요.(タヘンイエヨ/よかったです、ほっとしました)」
  (* 다행 は漢字語で「多幸」となります)

 そこで、「잘 됐네요.」と「다행이에요.」の、ちょっとしたニュアンスの違いとしては、

 잘 됐네요.は’うまくいった感’
 다행이에요.は’安堵感’

 と言えます。

 そう、「잘 됐다-!(チャルデッター/よかったー!)」
というような独り言も、よく使いますよ。



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