粗鋼の生産量が減少した背景には昨年9月6日、台風11号が韓国に上陸してポハン(浦項)製鉄所の大部分が浸水し約5か月間、稼働に支障をきたしていたことがある。浦項製鉄所がポスコの全生産量の40%以上を担うだけに、非常に大きな影響を与えた。
昨年における粗鋼生産量1位は、1億3184万トンを生産した中国最大手の中国宝武鋼鉄集団(宝武集団)だった。ルクセンブルクに本社を置くアルセロール・ミタルが6889万トンと2位で、1位との差は2倍以上に開いた。3位は中国国有大手の鞍山鋼鉄集団(5565万トン)、4位は日本製鉄(4437万トン)、5位は中国の江蘇沙鋼(4145万トン)で、1~5位までは2021年と順位が同じだった。
昨年における世界の粗鋼生産量は18億8540万トンで、前年比3.9%減少した。国別では、中国が10億1800万トンと世界市場の半分以上を占めた。ただし生産量自体は2021年の10億3520万トンからほぼ横ばいだった。2位のインド、3位の日本、4位の米国、5位のロシアなども、生産量に前年からの大きな変化はなかった。韓国は6580万トンで6位だった。
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