日本の19年版防衛白書に掲載された地図。独島を「竹島」と表記している(赤丸で囲った部分)=27日、東京(聯合ニュース)
日本の19年版防衛白書に掲載された地図。独島を「竹島」と表記している(赤丸で囲った部分)=27日、東京(聯合ニュース)
【東京聯合ニュース】日本政府は27日の閣議で了承された2019年版の防衛白書で、韓国・独島の領有権を主張した。独島領有権を明記するのは、小泉純一郎内閣だった2005年版から15年連続。

 19年版の防衛白書は日本の周辺国の軍事動向を説明する部分で、前年版と同じく「わが国固有の領土である北方領土や竹島の領土問題が依然として未解決のまま存在する」と記した。日本周辺の海・空域の警戒監視態勢を説明する地図でも独島を「竹島」と表記して自国の領土であることを強調した。

 日本は外交青書でも独島領有権を主張しているが、防衛白書への記載は潜在的な武力衝突の可能性を内包するものと警戒する声もある。特に昨年10月に韓国大法院(最高裁)が韓国人徴用被害者への賠償を日本企業に命じる判決を出して以降、韓日関係の悪化が続いており、これを反映した韓国への否定的な記述が目を引く。

 同年12月に朝鮮半島東側の東海で韓国海軍駆逐艦が日本の海上自衛隊哨戒機に火器管制用レーダーを照射したと日本が主張している問題では、日本側の言い分だけが防衛白書に記載された。当時、韓国海軍はレーダー照射の事実自体を否定し、北朝鮮漁船を救助しようとしていた韓国の駆逐艦に海上自衛隊機が威嚇的な低空飛行をしたと反論した。だが防衛白書は、海上自衛隊機が十分な高度と距離を確保するなどし、韓国艦艇に脅威をもたらす飛行はしなかったと一方的に釈明した。

 防衛白書はまた、北朝鮮の核・ミサイル問題など韓日両国が安全保障上の多くの課題を抱えている状況ながら、韓国側の否定的な対応が両国の防衛協力・交流に影響を及ぼしていると批判した。例として、昨年10月に韓国・済州島で行われた韓国海軍の国際観艦式で日本に自衛艦旗の旭日旗掲揚の自粛を求めたこと、同年12月の韓国駆逐艦と海上自衛隊機間の対立、韓国が今年8月に決定した日本との軍事情報包括保護協定(GSOMIA)終了などを挙げた。 

 韓日間の一連の状況を反映するかのように、防衛白書は各国・地域(米国除く)との防衛交流の実績などを扱う章でオーストラリア、インド、東南アジア諸国連合(ASEAN)、韓国の順で記載した。この記載順は国・地域別の重要度をあらわすとされ、18年版で韓国はオーストラリアに次いで2番目だったが、今年は4番目に引き下げられた。

 一方、北朝鮮に関しては、大量破壊兵器の廃棄が行われず、核・ミサイル能力も本質的に変化がないとしながら、日本の安保にとって「重大かつ差し迫った脅威」と従来通り表現した。弾道ミサイルに搭載できる核兵器の小型化、弾頭化を実現しているとの見解も記載した。


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