南北間の山林協力、法王の訪朝…文大統領の任期末の発言に批判相次ぐ=韓国(画像提供:wowkorea)
南北間の山林協力、法王の訪朝…文大統領の任期末の発言に批判相次ぐ=韓国(画像提供:wowkorea)
韓国のムン・ジェイン(文在寅)大統領が英国で開かれたCOP26の演説で南北間の山林協力を提案したことや、法王訪問の際に、法王に北朝鮮訪問を要請するなど、責任が持てない任期末の発言に批判の声が上がっている。

 韓国メディアの韓国経済新聞は4日、社説でこう批判した。

 文大統領が、任期末に、北朝鮮に関連した議題を相次いで投げかけている。今年9月の国連演説で、終戦宣言を取り上げたのに続き、COP26では南北間の山林協力を提案した。先月29日にフランシスコ法王と会談したときも、北朝鮮への訪問を要請した。しかし、北朝鮮はもとより、国際社会の呼応も得られないまま、一方的にこのような議題を投げかける時なのか、問わざるを得ない。

 韓国と北朝鮮の山林協力にしてもそうだ。大統領府のパク・スヒョン国民疎通首席秘書官は、「南北関係が改善し、米朝交渉に役立つ好循環の出発点になる」と述べた。パク首席の期待どおりになり、荒廃した北朝鮮の山林をうっそうとさせることに役立つなら、敢えて反対する理由はない。しかし現実はそうではない。北朝鮮は山林協力を南北関係の「非本質的問題」として片付けている。

 2018年9月、南北首脳会談の共同宣言文に山林協力が含まれたが、進展が全くない。 政府が北朝鮮の山林支援のために、毎年数十億ウォン(数億円)を投入して育てた数百万本の苗木は、処置が困難な状態だという。山林協力は国連から制裁を受けないため、北朝鮮が積極的な姿勢を示していたなら、成果があっただろう。しかし、北朝鮮は山林協力には見向きもしない。文大統領が主張した温室効果ガス削減効果も微々たる水準にとどまるというのが専門家たちの指摘だ。

 3日の東亜日報でも、山林協力は2018年の南北首脳が平壌共同宣言文で合意したが、ハノイの米朝会談決裂後、進展がない状態だと伝えた。

 文大統領の発言に対して、野党の大統領選候補も批判に加勢した。

 3日、朝鮮ビズによると、野党「国民の力」のホン・ジュンピョ(洪準杓)議員は3日、文大統領に向かって「任期末の下山道には、次の政府に負担を与えるようなことをしないのが政治的道理だ。そのまま静かに退くように」と警告した。

 「国民の力」の大統領選党内選挙の候補だった洪議員は3日に、ソウル市の汝矣島にあるBNBタワー内の選挙事務所で緊急記者会見を開き、文政権と与党に向けて「官権選挙を中断せよ」とし、このように明らかにした。

 さらに洪議員は、文政権の温室効果ガス排出削減目標について、「文政権は吐き捨てればいいが、次の政権は国際舞台の約束に違反しなければならない負担を抱えることになる」と批判した。

 2日のソウル新聞では、環境運動連合の論評を紹介した。

 環境運動連合は2日の論評で「文大統領の基調演説の内容は、スウェーデンの環境活動家であるグレタ・トゥンベリさんの言葉のように、『空虚な約束に陥って溺死するほど』」とし、「不十分な温室ガス削減目標では、環境危機を防げない」と指摘した。

 同団体は「韓国が気候悪化の悪者として汚名をはらせないのは、国内で脱石炭・エネルギー転換に速度がついていないため」とし、「再生エネルギー普及拡大のための制度的基盤を強化し、関連予算を大幅に拡大しなければならない」と主張した。

 環境団体の「気候危機非常行動」も、「政府と企業の責任を言わず、『どのように』がない空虚な誓いと約束に満ちた演説だった」と評価した。

 グリーンピースソウル事務所政策専門委員は「韓国が、新たに出した2030年温室ガス削減目標40%は、純排出量を入れて打ち出した目標で、50%以上削減が要求される状況で、溜まった宿題を半分だけにしようという無責任な姿勢」と批判した。
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