韓国の産業通商資源部、輸出減少・貿易赤字長期化対策会議を開催「日本への輸出支援を強化」=韓国報道(画像提供:wowkorea)
韓国の産業通商資源部、輸出減少・貿易赤字長期化対策会議を開催「日本への輸出支援を強化」=韓国報道(画像提供:wowkorea)
韓国政府が輸出減少と貿易赤字が長期化するなか、輸出状況点検会議を開催した。今年の下半期からは輸出環境が改善するとみており、年初に決定した各省庁の支援策を推進すると同時に、最近行われた首脳会談で関係改善ムードが盛り上がっている日本への輸出支援策を追加で推進する予定だ。

韓国は2022年10月から今年の3月まで6か月連続で輸出額が減少している。3月も前の年に比べ13.6%減の551億2000万ドル(約7兆3000億円)の輸出にとどまった。韓国最大の輸出品目の半導体と最大輸出相手国の対中国の輸出が低迷している影響だ。貿易収支も2022年3月から13か月連続で赤字が続いている。原油・石炭・ガスなどの国際エネルギー価格が安定しているとはいえ、3月にも46億2000万ドル(約6100億円)の赤字を免れることができなかった。

この日の会議は全輸出関連の省庁が一丸となって輸出不振の状況を改善する方策を模索するための場となった。韓国政府は2月、今年の輸出目標を前年より0.2%高い6850億ドル(約90兆円)と定め、環境部など非経済部署を含むほぼすべての部署が各分野の輸出支援を行っている。出席者らは先月、アラブ首長国連邦(UAE)の第1次シャトル経済協力団の派遣を通じた20億ドル(約2650億円)以上の受注契約と、ポーランドとの防衛産業輸出の2次契約に向けたK-2、K-9コンソーシアムの基本合意書締結など、これまでの成果を共有し、省庁間の連携を深めていくことを決めた。韓国政府は今月中に造船産業の金融支援策の拡大案を決定し推進するなど、追加の対策作りも行う予定だ。

産業部は半導体分野の業況回復と中国の経済活動再開に支えられ、今年の下半期からは輸出が改善に転じると予想している。国際エネルギー価格の下落により、貿易赤字も改善されると期待している。

特に産業通商資源部は先月16日にユン・ソギョル(尹錫悦)大統領と岸田文雄首相との首脳会談をきっかけに両国間の関係改善ムードが形成されたことに関連し、対日本輸出に対する支援方案について議論した。韓国の先月の対日輸出額は24億4000万ドル(約3230億円)で、前の年に比べて12.0%減少している。同じ期間の対日輸入額は44億9000万ドル(約5950億円)で、20億5000万ドル(約2700億円)の貿易赤字を記録している。

産業部は韓国国内のファウンドリー企業の日本からのシステム半導体受注の拡大や、国内ファブレス企業と日本の電子企業間の協力の拡大などを推進することにしている。また、トヨタや日産など日本の自動車メーカーを対象に、韓国の部品メーカーの供給網への参加について模索する。その他、ディスプレーやバイオヘルス、農水産食品や繊維、コンテンツなど各分野で現地での展示会や商談会の開催を通じて、韓国製品の輸出拡大を推進することを決定した。

産業部のイ・チャンヤン長官は会議で「世界的な高金利基調の中で中国の経済活動再開の効果が遅れており、国際金融市場の不確実性も依然として残っている状況」と述べ、「輸出目標達成のために各部署はさらに尽力してほしい」と各部署の参加者に伝えた。続いて「首脳会談で転換点を迎えた日韓両国の経済協力が(韓国の)日本市場への進出拡大につながるよう、積極的に努力する」と付け加えた。
Copyrights(C) Edaily wowkorea.jp 107