【大田11日聯合】国内研究陣が世界に先駆け、石油ナフサを効率的に処理し高付加石油化学基礎原料を生産する新技術を開発した。韓国エネルギー技術研究院は11日、石油化学製品の原料物質となるエチレンやプロピレンなどを抽出するナフサ分解工程で生じる「C4副産物」を原料に、ブタジエンや1-ブテンのような高付加価値の石油化学物質を製造する新工程を開発したと明らかにした。
 SKエナジーと共同開発されたこの技術は、大きく「アセチレン転換工程」と「オレフィン・パラフィン吸着分離工程」から成る。アセチレン転換工程は、C4副産物処理工程の効率を大きく低下させていた不純物・アセチレンを事前に効率的に取り除くもので、複雑な工程を単純化でき使用エネルギーを従来に比べ2割削減できる。

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 オレフィン・パラフィン吸着分離工程は、C4副産物を蒸留しオレフィンとパラフィンに分離していた従来のやり方を、新開発した吸着剤を使用して分離するというもの。蒸留設備の加設費用を削減できるだけでなく、合成樹脂の原料となる1-ブテンの生産性も2倍以上向上するという。

 新工程を用いてC4副産物を処理すればオレフィンとパラフィンを生産できるが、オレフィンを再度蒸留すればポリエチレン、ブタジエンの原料となる1-ブテンと液化石油ガス(LPG)の原料となる2-ブテンをそれぞれ生産できる。C4副産物はこれまでLPGの原料にだけ使用されており、活用度が非常に低かった。

 研究陣は、新工程を100万トン規模(エチレン基準)のナフサ処理工程に適用すれば、年間1000億ウォン(約104億円)以上の追加利益があるものと見込んでいるほか、技術の輸出で年間200億ウォン以上のロイヤルティーが期待できるとしている。

 アセチレン転換工程技術は現在パイロット・テストを終え、来年下半期からSKエナジー蔚山工場で稼動に入る。オレフィン・パラフィン吸着分離工程は2010年から商用化される見通しだ。

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