記念式のようす=25日、ソウル(聯合ニュース)
記念式のようす=25日、ソウル(聯合ニュース)
【ソウル25日聯合ニュース】朝鮮戦争開戦から60年を迎えた25日、国家報勲処が主管する記念式がソウル・蚕室のオリンピック公園体操競技場で開催された。李明博(イ・ミョンバク)大統領、金揚(キム・ヤン)国家報勲処長、国会議長・大法院長(最高裁判所長官に相当)・首相の3部要人、各政党代表、閣僚、朝鮮戦争有功者、国連軍参戦兵、参戦国の駐韓外交団、参戦国メディア、学生、市民ら5000人余りが出席した。


 あいさつに立った李大統領は、「北朝鮮はこれ以上の無謀な軍事挑発を中止し、7000万民族がともに生きる道を進まなければならない」と述べた。朝鮮半島の安定と平和を回復させ、民族の共同繁栄を模索していくべきだとした。
 韓国の究極の目標は、軍事的対決ではなく平和的統一だと強調し、北朝鮮は先の韓国海軍哨戒艦「天安」沈没事件について明確かつ正直に過ちを認め謝罪し、国際社会の前で責任ある姿勢を示すべきだと促した。
 また、「わたしたちは繁栄と平和を享受し、戦争を忘れたのではないか」と問いかけ、こうした試練を経験したのは、平和を守るわたしたちの力と意志が十分ではなかったためだと指摘。安保の重要性を改めて強調した。人が過去を振り返るのは、過去が未来の鏡だからとし、「歴史を忘れてはならないということこそ、試練がわたしたちに与えた智恵」だと述べた。
 続けて、南北分断とし烈な民主化の過程、圧縮経済成長と急速な社会変化は、理念と階層、地域、世代間の葛藤(かっとう)を生んだと述べた。こうした分裂と葛藤を癒やし、成熟した民主社会を作っていかなければならないと、社会統合を呼びかけた。
 このほか、朝鮮戦争戦死者の遺骨発掘事業を引き続き進めていくと強調した。
 記念式では、国連参戦21カ国の代表と国軍参戦兵代表に、李大統領から感謝の盾が贈られた。式後には、ソウル警察庁公演団、歌手らによる記念公演も行われた。
 ソウルでの中央記念式と同時に、全国広域市・道と市・郡でも、地方自治体首長の主管で記念行事が開かれた。



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