中止されたカウントダウン画面=24日、ギアナ(聯合ニュース)
中止されたカウントダウン画面=24日、ギアナ(聯合ニュース)
【ギアナ24日聯合ニュース】韓国の研究開発により製作された初の静止衛星「千里眼」の打ち上げが再び中断された。
 「千里眼」は、南米フランス領ギアナの宇宙センターから24日午後6時41分(韓国時間25日午前6時41分)に打ち上げの予定だったが、打ち上げ17秒前にカウントダウンが止まった。午後7時48分(韓国時間午前7時48分)の打ち上げが再度試みられたが、やはりカウントダウンが打ち上げ16秒前に中断された。
 当初の計画では、「千里眼」はフランスの人工衛星打ち上げ企業・アリアンスペースのロケット「アリアン5ECA」に搭載され、23日午後6時41分(韓国時間24日午前6時41分)に打ち上げられる予定だった。しかし、ロケット上段と下段(1段目)の圧力が低下する不具合が生じ、打ち上げが1日延期された。
 韓国航空宇宙研究院の李相律(イ・サンリュル)衛星研究本部長は、「最初の打ち上げで問題となったロケット下段の圧力低下が、今回も感知されたと承知している」と明らかにした。現時点では再度の打ち上げは早くて韓国時間27日に可能とみられるが、ロケットを組立棟に移し点検することになれば、2週間以上かかる可能性もあるとしている。
 また、問題はロケットにあり、衛星本体は安全だとした上で、現在、韓国の研究員らが衛星の電源をバッテリーから外部電源に切り替えるなどの作業を進めていると伝えた。
 アリアンスペースは現在、ロケットに充てんした燃料を排出する作業を行っているという。
 「千里眼」に先立ち、欧州の衛星を搭載し打ち上げられたアリアンスペースの同モデルのロケットも、電子バルブやサブ液体ヘリウムシステム、ヘリウム注入・排出および圧力調整装置に相次ぎ問題が発生し、打ち上げ日が3度にわたり延期されている。
 静止衛星「千里眼」は、教育科学技術部、放送通信委員会、国土海洋部、気象庁が2003年9月から3548億8000万ドル(約31兆7500億円)を投入し開発した。向こう7年間、衛星通信サービスを24時間提供し、朝鮮半島周辺の気象と海洋を観測する任務を遂行することになっている。



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