インタビューに応じる李容洙さん=12日、ソウル(聯合ニュース)
インタビューに応じる李容洙さん=12日、ソウル(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】旧日本軍の従軍慰安婦だった李容洙(イ・ヨンス)さんは12日、韓日国交正常化交渉をめぐる外務省の外交文書公開を命じる東京地裁の判決を受けて、ソウルの日本大使館前の慰安婦を象徴する少女像にくいを縛り付けた日本人男性の告訴を取り下げる意向を示した。
 李さんは聯合ニュースの取材に対し、「(11日の)東京地裁判決で日本がこれまでの過ちを反省したと感じた。(男性を)許して、告訴を取り下げようと思う」と話した。
 男性は6月、少女像を「売春婦像」と呼び、「竹島は日本固有の領土」と韓国語と日本語で書かれたくいを縛り付け、これらの様子をブログで公開した。
 これに対し、元慰安婦の女性9人は名誉を毀損されたなどとして男性を告訴した。
 李さんは、少女像の冒とくは自身に対するテロに等しいと告訴した時の心境について語った。一方、東京地裁が文書公開を命じる判決を出したことによって男性を許す気持ちになったと説明した。
 李さんも原告の一人として提訴した東京地裁の同訴訟は、268文書のうち一部、または全てを公開するよう命じるとともに、30年以上前の文書を非公開とするには国の安全が害される恐れがあることなどを証明する必要があるという判断を示した。
 専門家は日本側が文書を公開すれば、慰安婦問題に対する日本政府の対策などが明らかになり、被害者に対する補償交渉などで新たな動きが起こると予想する。
 李さんは、日本が控訴せずに文書を公開することを希望すると述べた上で、「(韓国と日本は)隣国同士。子孫たちが共に手を携えられるよう、日本政府は正しい判断をしてほしい」と訴えた。
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