PSY
PSY
「『江南スタイル』は単純なヒット曲ではありません。人気とは別に音楽史に大きな変化をもたらしました。ユーモアの境地に達したのです」――。
 音楽評論家のク・ジャヒョン氏は一躍世界的スターになった韓国人歌手、PSY(サイ)の成功意義をこう語った。
 先ごろPSYの音楽と人気を分析した著書「PSY江南スタイル」を出版したク氏は、「江南スタイル」が持つ意味をあらためて評価する必要があると話す。
 同曲が音楽史の流れを変えるきっかけとなったと主張する。大衆の前で格好よく見せようとしていた既存の音楽ではなく、観客と楽しむ音楽が支持されるようになったというのだ。
 「これからは観客と一つになって盛り上がるような演出ができないスターは人気を得られないでしょうね。生産者と消費者の間にあった最後の神秘主義の壁をPSYが取り払ってしまったのです。互いに一つになった瞬間、本当の音楽が完成すると思います」と指摘した。
 ク氏がPSYに注目したのは10数年前、「鳥」でデビューしたころだ。ソテジの後に続く人気歌手になると予想したが、PSYは評価されることがなかった。「江南スタイル」が発表された後になってPSYについての本を書くことを決めたという。
 著書ではPSYの人気を興味深く分析し、PSYが持つ独特の「B級文化コード」を集中分析した。
 ク氏は「PSYは10数年前から風刺とユーモアを表現してきた」としながら、同曲はロックやヒップホップが持つ怒りのエネルギーを超え、ユーモアと包容力の時代を切り開いたと話した。
 また、PSYは独自のスタイルを持っていると指摘し、「同じ乗馬ダンスを踊ってもPSYだけが与えられるエネルギーがある」という。米国での活動も成功すると予想し、PSYの人気は当分続くと話した。

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