キム・ドンワン
キム・ドンワン
ミスター・キムは、心が温かくお人好しだ。ゆえに、親戚の子どもを含めて4人の子どもを育てることになった。しかも3人の子どもは、みんな血の繋がりがない”他人”なのだ。

キム・ドンワン(SHINHWA) の最新ニュースまとめ

 彼は独身男性で、職業は家事手伝い。他人の家の2階で居候として暮らしながら、4人の子ども育てるパパであり、かつ保護者の役割を果たしている。

 懐が広いこの青年のライフスタイルが心に温かさを与えてくれるのは確かだが、このような性格の男性が結婚できるのか、と言ったら疑問だ。果たして、こんな男性がいるのだろうか。

 ”ミスター・キム”を演じるキム・ドンワンは「どこかにこのような男性がいるだろうと思っています。そういう思いで演じているんです」と話し笑顔を見せた。

 KBSドラマ「がんばれ、ミスター・キム」のタイトルロールを引き受けた彼は去る14日、インタビューに応じた。

 ミスター・キムの本名はキム・テピョン。しかし、家事手伝いとして働く家の人々は彼を「ミスター・キム」と呼ぶのだ。

 「家事手伝いとして働きながら、独身男性として4人の子どもを育てる男性のストーリーというのは、完全に非現実的ですよね。しかし、そんな非現実的な部分が最高の面白さを与えてくれるのではないでしょうか。また、じっくり見てみると、このドラマはそれほど非現実的ではないのです。現実社会には、親らしくない親もたくさんいますし、その反面、経済的に余裕がなく養子に出される子どももいて、たくさんの子どもを育てる人々もいます。ミスター・キムは目的なくただ『善い行いをしたい』という思いで社会に出ていく面もありますが、生活が苦しい人々がお互いに助け合う姿を見ると心が温かくなります」

 キム・ドンワンは前作の映画「ヨンガシ(ハリガネムシ)」を終え、すぐに次回作では”未婚男性”を演じたいと思ったのだという。

 「能力のない父親でも濃い”父親の愛”を表現できるような、そんな役柄を演じたかったのです。そんなとき『がんばれ、ミスター・キム』のオファーをもらい、迷わず出演を決めました。家事手伝いという職業も変わっていますが、独身男性が4人の子どもの面倒を見るという設定が今までにはないと思いました。脱北者も、そして両親がいない子どももいますが、そのような社会から疎外された人々に焦点を当てるという点が最も心に響いたのです」

 職業が家事手伝いという役を演じるキム・ドンワンは、エプロンをつけて台所で料理をしたり、主人の車を運んだりと異色の姿を披露。”元祖アイドル”である彼の変身が目を引く。

 「周りの人たちからは、そんな役を演じないといけないのか、と心配されますが、僕自身は家事手伝いの役をすることに拒否感はありませんでした。実生活では、家で自炊をしていますしね。自宅ではエプロンはつけていなかったのですが、このドラマを撮影するようになってからは、家に帰ってもエプロンをするようになりました。洋服に飛び散ってしまいますからね(笑)」

 彼は、ミスター・キムのキャラクターについて「20歳の自分とそっくり」と話した。

 1998年、19歳でアイドルグループ「SHINHWA」のメンバーとしてデビューしたキム・ドンワン。彼のデビュー当時は、ミスター・キムのように純粋で心が温かったのだという。しかし「いまは全く違う」と話す。

 「時が経ちましたからね。僕は善良な男ではないですよ(笑)。しかし、このドラマを撮影しながら昔を思い出し、デビュー当時の初心に返って自らを見直しています。その過程は“自然ヒーリング”になっています。セリフの中に『痛みも治れば、大丈夫だと思えるようになる』という言葉がありますが、実際に20歳の頃は、この言葉を信じていたんです」

 キム・ドンワンは、歌手出身の俳優の中で比較的早い段階から演技力で合格点をもらっていた。2005年KBS「悲しみよ、さようなら」の主演を務めていたこともその理由のひとつだ。

 以降、彼は「愛する人よ」で恋人を裏切る悪い男、そして「絶頂」では独立運動家を熱演した。しかし、安定した演技を超えて5%の何かが足りない、という評価を受けた。

 「いまは少なくても僕に役を与えてくれた監督、作家が後悔しない俳優だと思っています。しかし、自分の商品価値としてまだ認められていないようです。『黙って見ていろ』という気持ちがあります。お見せするものが多いですから。100としたら、まだ30くらいしか見せていません。僕は、チャン・ドンゴン先輩のようなスターではありませんが、演技に対する欲は深いです。演技をしないでいると、おかしくなってしまいそうなんです。昔は、演技が好きなだけでしたが、いまはどんなに大変でも演じるとすっきりした気分になります」

 「SHINHWA」がデビューしてから15年。彼はファンにとって「永遠のオッパ(お兄ちゃん)」だ。「SHINHWA」の評判は、昨年3月からスタートしたJTBC「SHINHW放送」を通して健在だ。

 「昨年は、『SHINHWA』の復帰に焦点を合わせていたとしたら、ことしはさらに積極的に活動し、後輩らと堂々と競うに値するステージをたくさん披露していきたいです。ファンは僕たちにとって何よりのパワー。ファンの皆さんをがっかりさせないようなかっこいい姿をお見せしたいです。最近、お腹がちょっと出てきたので”モムチャン(モム:体、チャン:最高 の造語)に戻らなければ(笑)」

 「がんばれ、ミスター・キム」は去る8日、最高視聴率29.6%を記録した。キム・ドンワンは「早く視聴率30%を超えたい」とし、「このドラマを通して、多くの方々が希望をもってくれることを願っています」と語った。

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