【ソウル聯合ニュース】韓国で先月20日に発売されたトヨタ自動車のハイブリッド車(HV)「プリウス」のタクシーが、期待ほどの反響を得られずにいる。
 自動車業界によると、韓国トヨタが個人・法人タクシー事業者向けにプリウスタクシーを発売してから10日で3週間になるが、いまだに契約件数はゼロだという。
 このタクシーはガソリンエンジンと電気モーターを組み合わせたハイブリッドシステムを搭載している。都心での燃費が1リットル当たり21.7キロと良く、側面や運転席のひざ付近などに計7個のエアバッグを装着しているほか、追突された際の首への衝撃を和らげる運転席と助手席のアクティブヘッドレストなど多彩な安全装置を備えており、タクシーとして各国で脚光を浴びている。
 特に、プリウスタクシーは韓国初の輸入車タクシー、ハイブリッドタクシーとなるため、大きな関心を集めていた。
 一方で、プリウスタクシーと同じ日に発売を発表した韓国・現代自動車の「新型ソナタ」タクシーの契約件数はこれまでに2500台に達している。
 韓国トヨタの関係者は契約が1件も成立していないことについて、「発売を発表して以降、全国17か所の販売店で説明を聞きに訪れた客が普段の4倍ほどに増え、反響が悪いとは思っていない。ただ、韓国車のタクシーに比べ価格が高く、ハイブリッドタクシーになじみがないため、まだ実際の契約に結びついていない」と語った。
 プリウスタクシーの販売価格は2600万ウォン(約270万円)。一般モデルの一部の仕様をなくし、一般モデル最低価格より530万ウォン安くした。
 競合モデルとなる「新型ソナタ」タクシーに比べると1000万ウォンほど高いが、燃費が良いため価格差は数年乗れば相殺されると業界は評価している。
 問題は部品にあるようだ。業界の関係者は「タクシーは走行距離が段違いに長く、頻繁に故障するため修理に出す頻度が高いが、輸入車タクシーは部品価格が高く、さらに整備所がまばらだと業務に支障が出る」と指摘した。
 韓国トヨタの関係者はこれに対し、韓国車よりも部品の価格が高いのは確かだが、耐久性に優れ細かい故障が少ない上、南部の済州島を除く全国にサービスセンターがあるため、特に不便はないとしている。

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