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今月の13日に開催される「Melon Music Awards」、12月3日の「Mnet Asian Music Awards」を皮切りに、来年の2月にかけて「ゴールデンディスク授賞式」、「ソウル歌謡大賞」、「ガオンチャートK-POPアワード」、「韓国大衆音楽賞」が次々と開催される。
そこで今回は、K-POP界の「勢力構図」と「音楽的方向性」について考察してみた。
まずは、「勢力構図」についてだが、ことしは「2PM」、「2AM」、「MissA」、「WonderGirls」などが所属する「JYPエンタテインメント」が衰退していた。そして、業界の両雄である「SMエンタテインメント」と「YGエンタテインメント」のライバル構図になったが、新興勢力の「LOENエンターテインメント」が加わることになり、新たな「3強」構図が浮き彫りとなった。
すでにノミネート候補が発表されている「Melon Music Awards」と「Mnet Asian Music Awards」でもこの3社所属のアイドルやアーティストが大半を占めており、今後しばらくはK-POP界を牽引する「3大エンタメ企業」として影響力を増していきそうだ。
アルバム売上(楽曲配信を含む)、審査委員とファン投票のスコアが主な採点基準である「Melon Music Awards」では、YG社所属の「2NE1」、「WINNER」、「楽童ミュージシャン」、「BIGBANG」のSOL(テヤン)がことしのアーティストTOP10に名を連ね、勢いの良さを見せつけた。
反面、長年K-POP界の王座として君臨し続けてきたSM社からはアイドルグループ「EXO」が唯一で、「LOENエンターテインメント」からはIU(アイユー)と「SISTAR」がノミネートされている。
「Mnet Asian Music Awards」にもYG社からは上記の4アーティストが選ばれ、「EXO」、「少女時代」、「SUPER JUNIOR」を送り出したSM社を上回った。
実際に、企業の価値を表す「時価総額」では、YG社は11月3日の時点で6803億ウォンと、SM社の5833億ウォンを凌いでいる。
そして、「SISTAR」や「K.will」、「BOYFRIEND」などが所属する「Starshipエンタテインメント」の吸収合併(M&A)を通じて、芸能事務所としての機能を強化した「LOENエンターテインメント」も4000億ウォン以上の規模で勢いを増しているのだ。
なお、「LOENエンターテインメント」は、韓国最大の音楽配信サイト「Melon」も運営しており、「Melon Music Awards」も同社が主催する音楽賞だ。
それでは、新たな「3強」構図の時代に入ったK-POP界の音楽性は今後どのように進化していくのだろうか。
近年、「K-POP界にはアイドルしかいないのか!」、「K-POPはダンス音楽のジャンル?」などと、その偏りが指摘されてきた韓国の歌謡界だが、実はここにきて「ジャンルの多様化」が進んでいる。
「Mnet Asian Music Awards」からは「ことしのアーティスト」として25組が選ばれたが、その中には、Ailee(エイリー)、IU(アイユー)、ソ・テジ、イム・チャンジョン、「楽童ミュージシャン」、パク・ボラム、エディー・キムなど、非アイドル系アーティストも多数含まれている。
また、「ことしの歌」の部門でも、「Leessang」のゲリや「Dynamic Duo」のGaeko、ロイ・キムの他、ベテラン歌手のイ・ソニ、キム・ドンリュルなどの楽曲がノミネートされたことで、音楽的ジャンルにおいてもバランスがとれつつある。
「ロック」や「ジャズ」、「ボサノバ」などのジャンルこそ長年停滞が続いているが、「バラード」、「R&B」、「ヒップホップ」、「ファンク」などのジャンルにおいては、K-POP界独自の進化を遂げながら多種多様化したサウンドで音楽ファンを楽しませてくれているのだ。
「K-POP=アイドルの音楽」ではなくなりつつある今、韓国の音楽業界は新たな「3大エンタメ企業」の下でどのように成長していくのだろうか。日本や世界各国のK-POPファンからも注目が集まるところだ。
2PM “미친거 아니야?(GO CRAZY!)” M/V
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