ミュージカルさながらにグランドピアノの旋律が会場内に響きわたり、客席後方からサプライズ登場したイ・ジフンに一斉に歓声があがる。さすがは歌手であり、ミュージカルやドラマに引っ張りだこのイ・ジフン。ミュージカル「エリザベート」の導入部、「キチ(※キッチュ:まがいもの)」をパワフルな声量で歌いながらゆっくりと客席を廻ってステージに上がると、息を切らしながら「ミュージカルをご覧になった方はご存じかと思いますが、(歌いながら歩いて廻るのが)どれほど息があがってしまうものなのか(笑)今日はミュージカルでやるよりも歩き回った分10倍ぐらいしんどいです」と会場の笑いを誘い、「こんにちは、イ・ジフンです!」と日本語であいさつ。
イ・ジフン の最新ニュースまとめ
「ミュージカル『エリザベート』でもこのように客席からサプライズ登場し、みなさんにいろんな物を売るという設定なのですが今日は残念ながら持ってこられませんでした、ごめんなさい」と「キッチン」という曲について紹介。
「本当に会いたかったです!今日はほんとにワクワクしていますし、少し緊張してドキドキもしています。みなさんに最初にお会いしたころのことを思い出しています。ほんとに会いたかったです」と感慨深く語った。MCが「隣にいるイ・ジフンさんがあまりにもかっこよくて」と彼の経歴を紹介する間も緊張する様子に場内が一気に和んだ。
そして2004年頃より始めた俳優活動について紹介。俳優伊藤英明、藤原紀香と共演したドラマ「熱き夢の日~日韓ワールドカップ・真実の裏側~」出演により日本でも知名度をあげ、ミュージカル 「アルターボーイズ(ALTAR BOYS)」や「ハムレット」に主演し、最近ではミュージカルにも引っ張りだこなイ・ジフン。
韓国では唇王子と呼ばれているそうで「唇、素敵ですよね。こんなにぷりっぷりした下唇は見たのがはじめて、吸い込まれたい、ちょっとキスしていいですか?」とMCが言うとファンから「だめー!」との声と共に笑いが起こり、実際唇王子と呼ばれてどう思うかとの質問に「いいですね。セクシーですもんね」と返すが「セクシーですか?」とファンに聞き返してあまり反応がないように感じたのか「唇よりも他のところが好きなようですね、おしりとか?」とひとしきり唇談義が繰り広げられた。
日韓合作以外で純粋に日本のドラマに韓国の俳優が出演したのはイ・ジフンがはじめてだということで、共演した俳優伊藤英明、藤原紀香についてエピソードなどを聞かれると「当時は日本の俳優にはじめて接することになりました。お二人は日本でも非常に人気のある俳優ということでした。まずお二人の第一印象はとても親切だなということでした。日本に来た時にいろいろなところを紹介してくれて、おいしいものを食べに連れて行ってくれたり、またおもしろいものを見せてくれたりして、日本の印象がより良いものになりました」と、楽しかったエピソードを披露。
つづいてファンからの質問に答えるQ&Aコーナーでは「では、質問のある方は靴下を脱いで口にくわえてください」とふざけるイ・ジフンに会場は爆笑。
「ハロー!お嬢さん」のドラマを見て好きになったというファンが、劇中イ・ジフンが女装して歌うトロットが聞きたいとお願いすると、会場のファンからも同感の拍手があがる。「忘れた、どんな歌でしたっけ?」とうながすイ・ジフンにリズムを口ずさむファン、それに歌をつなげた。
次に、「『不朽の名曲』に出続けてほしい」というファンに対しては、「『不朽の名作』という番組ですが、あの番組は歌手の間でもとても人気のある番組で、“あの番組に出たい”、“あのステージに立ちたい”と思っている歌手の方たちが後を絶えないのですが、出演の機会はそんなに多くなくて。でも僕も出来るだけ出たいと思っています」と答えた。
そして番組に一緒によく出ていた親友のKANGTAに触れ、「これまでKANGTAは中国で映画の撮影をしていたがちょうど昨日(19日)韓国に戻ってきたのでまた遠からず出演することになるだろう」と伝えた。
2006年のコンサートに行ってからずっとファンでアルバムを買っているというファンからの「次のアルバムはいつごろ出ますか?」との質問には、「次のアルバムですか?」と少し答えに悩む素振りを見せ、「いつとはっきり約束はできないが来年あたりには、シングルなりミニアルバムなり自分の名前を掲げたアルバムを出したいなと思います。みなさん買ってくれますよね?」と答えると会場は拍手喝采。
イ・ジフンの出演したドラマのファンからの「次のドラマの出演予定はありますか?」との質問には、まずはことし下半期、9月くらいから撮影に入るかもしれないという時代劇に「カッコいい武士として登場するので、ことしはおそらくその作品でみなさんにお目にかかります」と知らせた。
ここで、韓国で公開されたイ・スンギ、ムン・チェウォン主演の映画「今日の恋愛」のOSTで歌った曲、ステージでは初披露の「パラダイス」を甘くさわやかな歌声で聴かせ、「この曲は映画の全編が終わり、エンドロールが流れる時にたしか流れます。なので、最後までこの映画を見てこそこの曲を聞くことができます。機会があったらぜひいい映画なので見てください」と紹介した。
変わって、ファンと忘れられない夏の思い出を作ろうということで、イ・ジフンが自ら考案したダンス対決企画では、はじめは「えー」とどよめきがあがり戸惑い気味の会場内だったがいざ「ABBA」の「ダンシングクイーン」が流れイ・ジフンの振付を練習すると、イ・ジフンとステージで一緒に踊れる権利をかけ、3つにチーム分けされたファンはみなノリノリでダンス!他のチームが踊っているときも一緒に踊っているのが印象的なほど大盛り上がり。
女性ファンが多い中、男性もがんばって踊っていたのをイ・ジフン本人も見逃さず、「これは撮っておかなきゃ、You TubeにUpしないと(笑)。これは僕がさみしいときやちょっと疲れたときに見ます」とスマホで撮影。「(この企画が)おもしろくなるって言ったでしょ?家に帰ってこれ見たらおもしろそう」と、「みなさんやらないって言っていたくせにー」とご満悦のイ・ジフン。「最初は踊らなそうに見えて、これを企画した僕が間違っていたのだろうかと思ったけど、みなさんが楽しそうに踊ってくれてファンミーティングでこのように出来たことがよかったです。みなさんがまずは優勝です」とファンに感謝の気持ちを伝えた。またその中から特に印象に残った5名をステージ上へと招くと今回のために特別に作ったというキャップをプレゼント。会場一体で一緒に気持ちよく踊り、大成功なダンス企画となった。
その後もチャンスコーナーと題し、ファンの座る椅子にメモを貼り付け、そこに「サ」「ラン」「ヘ」「ヨ」の文字が書いてある人が当たりでイ・ジフンとの2ショットチェキ撮影、あえて書いてないはずれも加えようと提案、「書いてなかった人はこのワクワク感をお持ち帰りください」とするなど、久しぶりに会うファンとの触れ合いを楽しんでいるイ・ジフンの愉快な人柄が伺えた。
後半にはライブでファンを魅了。1曲目はデビュー曲であり、韓国でみなさんに自分の曲を知ってもらう1曲になったという「なぜ空は」をのびやかな声で熱唱し、ファンの顔をひとりひとり見ながら歌う姿にうっとりと酔いしれたファンたち。2曲目は日本で初めて多くの方に僕を知っていただけた曲という「人形」。イ・ジフンにとって意味のある曲だということで心を込めて歌いあげた。
久しぶりにファンの前で歌っているので緊張もし、またファンと目を合わせながら歌うことでこみ上げてくるものがあったというイ・ジフン。
「本当に感謝します。昨年ちょっとよくないことがあって、この先果たして僕はみなさんの前に立てるのだろうかと心配していました。そのようなことがあったのにもかかわらずこうやって僕を信じて会いに来て下さって本当にありがとうございます。いつも言っていることなんですが、こうしてみなさんがいてくれるからこそ、こうやって日本にやってきてみなさんの前で歌を歌い、お会いできているんだなと思います。
普段もしかして僕を見かけたときにちょっと冷たいなとか、うまくみなさんに接していないなとするならば謝罪したいと思います。本心は決してそうではないんだということをわかっていただけたらと思います。僕ももっとやさしくなれるように努力していきます。
僕にとってみなさんはほんとに家族のような存在ですから決して忘れません。こうやってステージに立っているときはいつもみなさんからいい気運、いいエネルギーをもらっています。みなさんもみなさんなりに癒しやヒーリングをもらうために来て下さっているのだと思いますが、みなさんがいてくれるだけでほんとに大きな力になるっていうことを忘れないでください。これからずっと僕のそばにいてくれますよね?」と言葉をつなぎ、いっしょに手拍子、ダンスもやってみましょうと「Can’t take my eyes off you」を選曲、ファンも立ち上がり音楽に身をゆだねる。
「今日ほんとに楽しいですよね?僕もほんとに楽しいです。本当はとても心配していたんです。すごく久しぶりにみなさんに会うのでみなさんもその勘というのをなくしてしまっていたら、みなさんがずっと静かに座っていたらどうしようかと思っていました。これまでたくさんファンミーティングやコンサートなどをしてきましたが歴代の中でも今日は一番ではないかと思うほどです。僕も、みなさんもきっとこの場を待ちわびていたのでこのような雰囲気になったのではないかと思います」と感謝の気持ちを伝えた。
ミュージカル「エリザベート」は9月まで続くのでがんばっていこうと思っているとし、来年とてもいい作品でお披露目ができるのではないかと韓国で助演として参加する作品があると知らせた。
「台風は大丈夫でしたか?」とファンを気遣うイ・ジフン。「僕、ちゃんと台風がそれるようにと祈っていたんです。みなさんに会いに来るのに台風が来て飛行機が飛ばないようなことがあっては大変ですから大きくそらしてくださいとお願いしていました」と今日を心待ちにしていたことを告げた。「いつもいいことが続きますように、そしてこの素敵な瞬間を記憶にとどめながら『今、この瞬間』という曲を届けます」と締めくくった。
それはまるでミュージカルの終幕のような雰囲気で大きな歓声と共に「イ・ジフン!イ・ジフン!」とアンコールの声がかかった。
再登場したイ・ジフンが「さっきのでパン!と終わったのかなと思ったんですけど」と言うと本人を前に「アンコール!」とコールするファンたち。「いつも思うことは、公演をするたびにいつも飛行機に乗ってきてくださる、それを見る度にありがたいなと思います。まだ一度もご覧になられていない方もいらっしゃるかと思いますが機会があったらぜひこうして一生懸命やっていますので見に来てください」とあいさつ。
「このように感激して感動して満たされた空間で撮りたい」と1、2、3ファイティーン!のかけ声でファンと記念撮影。最後に「不朽の名曲」で歌った「悲しい縁」をアコースティックギターの演奏にのせて歌い、名残惜しそうに何度も舞台幕から顔をのぞかせながらファンミーティングを終えた。
終了後にはファンを見送り、楽しい夏の思い出を届けた。
「不朽の名曲2-S」, イ・ジフン&KANGTA「雨の中で」.20150214
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