<Wコラム>韓国社会はユチョン問題をどう見ているか
<Wコラム>韓国社会はユチョン問題をどう見ているか
「JYJ」のユチョンにとって、イメージの失墜が避けられない報道が続いている。こうした状況を韓国の人々はどのように捉えているのか。様々なネット媒体に寄せられた意見を分析してみた。兵役中に起きた出来事ということが、問題をさらに複雑にしている。

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■社会服務要員に厳しい視線

 今回のユチョンの問題で韓国社会を一番刺激しているのが、社会服務要員という公益勤務中だったということである。

 現役兵としての軍務に比べると、社会服務要員には国民の厳しい視線が向けられがちである。

 特に、自分の息子や知り合いが最前線で軍務に就いている場合に、社会服務要員の問題について批判を向ける傾向が強い。今回もその例が顕著だ。

 ネット媒体に寄せられた声の代表的なものを集めると、次のようになる。

「軍服務を代替して役所に勤務している以上、その勤務は正しく行なわれなければならない」

「喘息の人が公益勤務を始めたら、治ったようになるなんて信じられない。いま軍隊に行っている人たちに本当に申し訳ないと思わないのか」

「彼は喘息で公益判定を受けている。タバコの煙に覆われた部屋で酒を飲んでいるという状態は、兵役の不正と見られても仕方がない」

 兵役は韓国男子全員に課せられた義務であるだけに、それは公平の原則が守られなければならない。

 その点で、多くの人が批判を向けているのである。

■誠意ある対応が必要

 さらに、社会服務要員そのものに疑問を呈する意見もある。

「公益勤務をなくしてしまおう」

「夜に遊べる体力があるなら、現役兵として軍務に就いても大丈夫。今からでも現役で入隊させるべきだ」

 いささか感情的な意見だが、現実的には、そのように思っている人がきっと多いに違いない。

 一方、ユチョンの所属事務所が「マスコミに対して告訴を辞さない」といった対応を見せていることに違和感を持つ人も多い。

「パク・ユチョンも問題だが、所属事務所の対応も大きな問題である。おとなしくしていても叩かれるというのに、告訴まで持ち出すとは、どういう意図なのか」

 さらに、「犯罪として認定されたらユチョンは引退」と所属事務所がコメントを出したことにも、その対応に疑問が起こっている。

「今は、引退うんぬんを言っている場合ではないと思うのだが……」

 つまり、「引退」を口にする前に、他にやることがたくさんあるはず、という意見なのである。

■今後の真摯な態度が重要

 ユチョンにはまず謝罪が必要だ、という意見も多い。

 そうでないと問題が一向に沈静化しない、と見ている人が多数にのぼっている。

「ユチョンはなぜ謝罪をしないで持ちこたえているのか」

「ユチョンはまず謝罪することが先決では?」

 多少なりとも慢心が生まれていたのでは、と見る意見もある。

「人間はどんな地位にいても、絶対に初心を忘れてはならないという教訓を与えてくれるケースのようだ」

 その一方で、あくまでもユチョンのことを信じたいという声も寄せられている。

「東方神起のときから長い間、ユチョンが好きだったファンです。ファンの皆さん、もう一度ユチョン・オッパ(兄さん)を信じてください。そんな人ではありません」

 こうした意見をユチョン自身はどう聞くのだろうか。

 世界中にファンがいるK-POPの超大物スターである。ドラマのすばらしい主演作も多い。

 一度はファンを落胆させてしまったが、再起の道は閉ざされていない。

■必要なのは「自粛する姿」

 韓国の大手スポーツ紙「スポーツ朝鮮」は2016年6月16日付けの紙面でこう報道している。

「今後、ユチョンは残った兵役生活をもっと誠実に履行していく必要がある。彼は現在、全体服務期間の4分の1にあたる30日間も病気休暇および年次休暇に使っている。

 もちろん、これは規定違反ではない。

 公益勤務要員服務管理規定によれば、公益勤務要員と社会服務要員は1年間に年次休暇15日、2年間に病気休暇を30日まで使うことができると明示されている。

 しかし、これはハラハラするような数字でもある。

 今後は残った期間、誠実に警察の捜査と兵役生活に臨み、自粛する姿を見せたならば、大衆の心も和らぐのではないだろうか」

 状況を的確に把握した記事である。

 この記事にあるとおり、今後のユチョンにとっては、反省を込めた真摯な態度が重要になってくる。

 道は険しいが、誠意をもってファンの信頼を取り戻してほしい。

文=「ロコレ」編集部

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