【ソウル聯合ニュース】旧日本軍の慰安婦被害者を支援する財団「和解・癒やし財団」が来週、韓国で正式に発足することが19日、分かった。財団設立の準備に取り組んでいる関係者が聯合ニュースに伝えた。 発足は来週後半になるとされる。韓国と日本の両政府は昨年12月28日に慰安婦問題で合意し、財団の設立を進めてきた。今年5月31日には財団設立に向けた準備委員会が発足している。 準備委は定款を確定し、財団の名称を決めるなど、財団設立の準備に取り組んできた。近く、女性家族部に財団設立の申請を行う予定だ。 準備委はソウル市西大門区に約30坪規模の財団の事務所を設けたという。 財団の理事長は準備委の金兌玄(
キム・テヒョン)委員長が務める予定で、10人の準備委員は財団の理事となる。歴史学や国際法の専門家らを理事に加えることも推進しているという。 財団の発足が迫ったことで、日本政府がいつ財団に10億円を拠出するかが注目される。合意に基づき、韓国政府は慰安婦被害者を支援する財団を設立し、日本政府は予算10億円を拠出、双方が協力して慰安婦被害者の名誉と尊厳の回復、心の傷を癒やすための事業を行うことになっている。 合意後もソウル・日本大使館前の慰安婦被害者を象徴する「少女像」の移転問題が依然残っており、日本が少女像移転前の10億円拠出を拒否する可能性があるとの声も出ている。 韓国内では合意へ反発が根強い。両政府が少女像の移転問題や財団の事業方向などをめぐり対立する恐れもあり、財団発足後も合意の履行には困難が伴いそうだ。 韓国政府に登録された慰安婦被害者は238人。合意当時46人だった生存者は、現在40人に減っている。
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