<WK寄稿>「韓国人」の主婦が日本で暮らすと…あなたは本当に「韓国」を知っている?(参考画像/画像提供:wowkorea)
<WK寄稿>「韓国人」の主婦が日本で暮らすと…あなたは本当に「韓国」を知っている?(参考画像/画像提供:wowkorea)
日本の社会を見ていると、六十年代に出版されたリースマンの『孤独な群衆』を思い起こさせます。勤勉で制度というベルトコンベアーに乗っている無口で従順な人々。

 韓国の駐在員はおおむね日本生活に満足します。清潔ですし電車も時間通りだし、外食費も安いので生活するのにいたれりつくせりです。特に主婦は韓国に帰りたがりません。それは韓国よりも「ソーシャルストレス」が少ないからです。

 日本ではルールを守っていれば基本的に快適ですが、韓国では突発的なことが起こったり急に規則が変わったりして、それに対応するストレスが日本より多いためです。

 ですが日本が絶対良いとは言えません。なぜなら、あまりにも安定しているので衝突や刺激が少ない分、「野心」や「向上心」という「牙」が削がれます。韓国でしたら他人とぶつかって喧嘩したり、金持ちや権力者の理不尽に怒ることで「なにくそ!」と「闘争心」が刺激されます。火打石でぶつけ合わなければ火はつきません。あまりにも整備され安定している社会の仕組みのおかげで人間的ふれあいが少なくなったことが、家族を思い、我を張る生身の人間が描かれている韓流ドラマが日本で流行る理由かもしれません。

※文=権鎔大(ゴン・ヨンデ)韓日気質比較研究会代表の寄稿。ソウル大学史学科卒業、同新聞大学院修了。出典=『あなたは本当に「韓国」を知っている?』(著者/権鎔大 発行/駿河台出版社)
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