朴大統領=(聯合ニュース)
朴大統領=(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】親友の国政介入疑惑で辞任要求が高まっている韓国の朴槿恵(パク・クネ)大統領が、混迷を極める政局にどう対応するかに注目が集まっている。特に今週は検察の捜査、歴史教科書の国定化問題、金賢雄(キム・ヒョンウン)法務部長官と崔在卿(チェ・ジェギョン)青瓦台(大統領府)民政首席秘書官の辞表提出問題を解決しなければならない。自らの進退にも影響しかねない懸案ばかりで、この1週間が政界だけでなく、韓国社会にとって一つのターニングポイントになる可能性がある。 まず、検察の特別捜査本部が求めている対面聴取の期限が迫っている。検察側は容疑者として立件した朴大統領の対面聴取を29日までに行いたいと求めたが、大統領側は返答していない。 朴大統領側は検察の捜査を不公平だとして聴取に応じず、特別検察官の捜査を受けるとの立場を表明しており、今回も検察の要求に応じない可能性が高い。 ただ、一連の疑惑が財閥絡みの贈収賄問題に発展したことで、検察は朴大統領への対面聴取は不可欠とする立場だ。検察内部では強制捜査を求める声も上がっており、朴大統領が何らかの対応を取らざるを得ない状況になりつつある。 こうした中、大統領の法律補佐を担う崔首席秘書官と、検察を管轄する金法務部長官の辞表をどう取り扱うかの判断が長引いており、朴大統領の対応に支障が出る可能性を懸念する声が上がる。 2人は辞表提出後も業務に当たっているが、あいまいな立場にあり、法的対応で問題が生じる可能性を排除できない。朴大統領は2人を慰留する方針とされる。 28日には現政権が強引に導入を決めたとして批判が多い国定歴史教科書の見本の公開が予定されている。青瓦台は来年3月の新学期から国定歴史教科書の導入を推進する計画だが、教育部は別の案を検討している。同部は28日の見本の公開で内容をみてから方針を決めるとしており、教科書問題が青瓦台と政府の不和や朴大統領の一層の求心力低下を招きかねない。 さらに、朴大統領の弾劾訴追案の手続き、崔被告に絡む朴大統領の疑惑を捜査する特別検察官チームの構成、検察の捜査とは別に国会議員が疑惑を調べる国政調査の手続きが一斉に始まる可能性がある。 野党は来月2日にも弾劾訴追案を国会で採決するとして、朴大統領に圧力をかけている。採決は次週に持ち越される可能性もあるが、朴大統領と距離を置く与党セヌリ党の「非朴」派には容認論が広がっており、可決の可能性が高まっている。 朴大統領は週末に参謀らと会議を行ったり、報告を受けたりしながら、対応を熟考したとされる。一部では、今週中に3回目となる国民向けメッセージを出し、「正面突破」を図ることも検討しているとされる。 青瓦台関係者は「大統領は国政運営の正常化に向けた意思が強い。首席秘書官会議や閣議を主宰することも一つの案で、談話など国民向けメッセージを出す可能性もある」と話した。
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