日本と韓国だけでなく、アジア勢全滅の二〇一四年ブラジルワールドカップでした。
韓国代表は、当初から期待されていませんでしたが、日本代表の結果は予想外でした。四年間磨き上げられた「日本人に合ったスタイル」が確立され、期待が高まっていたのですが……。
素人の私なりに感想を申し上げますと、日本と欧州、南米のサッカーの違い、たとえて言えば、「日本刀」と「青龍刀」の違いだと思います。まず、日本のサッカースタイルはあまりにも「きれいすぎた」と思います。
ご存知の通り、ブラジルワールドカップは格闘技を彷彿させる荒々しいものでした。戦術もさることながら、個の強さが際立った大会でした。
個人の技術はもちろんですが、体幹の強さ、ゴツゴツ感が印象に残りました。その意味では、日本の選手はみなセンスがよく洗練されすぎていたように思います。
個の強さを前面に出す本田選手はもとより、長友選手、香川選手、内田選手などタレントにしてもいいぐらいの好青年でしたが、相手に怖さを植え付けられないようでした。
コロンビアの代表選手のように、出てきただけで相手を震い上がらせる迫力に欠けました。結局は日本人の良さでもある「やさしすぎた」のではないでしょうか。
素人考えで言えば、闘莉王選手や中澤選手のような闘志あふれる選手が必要だった気がします。相手をにらみ震え上がらせる荒々しさがあれば、試合の展開が変わったかもしれません。
文=権 鎔大(ゴン ヨンデ)
出典=『あなたは本当に「韓国」を知っている?』(著者/権鎔大 発行/駿河台出版社)
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