500万人の観客動員を記録した『マラソン』のチョン・ユンチョル監督が、新たな形式の新作『よいではないか』を掲げて戻ってきた。映画『マラソン』が、調味料がたくさん入った味わい深い料理だとしたら、今回の映画は材料の味を活かした淡白な料理。先月22日、ソウル・三清洞(サムチョンドン)で、センス溢れる彼に出会った。

ファン・ボラ の最新ニュースまとめ

-『よいではないか』で伝えようとする、“家族”の意味は…
「人間関係のスタート点は家族。しかし、韓国において、家族は互いへの介入がひどい。もう少し相手を認める必要がある、ということを伝えたかったんです。月と地球が適度な距離をおいて回るように、家族関係にも適度な距離がある方がいいのではないかという思いから、映画を作りました」

-家族を素材に描いた映画『家族の誕生』と比較するとしたら…
「『家族の誕生』は、代案的な家族の形態を進歩的な立場で描かれています。それに比べると、この映画は半歩くらい先に進んでいます。現実に、家族の強烈な束縛は、相変わらず生きている。その中で、心がけを変えれば、もうちょっといい家族関係を築くことができるということを伝えたかった。実用主義というか、あるいは中途路線という言い方がぴったりですね、ハハ」

-今度の作品でも、適材適所に俳優が配置されていますが、特に母親役を演じる女優さん(ユン・ヒギョン)が印象的です。キャスティングの秘訣は…
「映画の半分はキャスティングだと思っています。中年の女優がいなくて悩んでいた時に、道を歩いていて、偶然見たミュージカルポスターから答えを得ました。ムン・ヒギョンさんの公演を見て、生活の前線に飛び込んだヒギョンという役を上手く演じてくれると思い、すぐにオファーしました。またキム・ヘス、パク・ヘイルが、相対的に小さく見える役にも関わらず、熱演してくれました。9人の俳優全員が、それぞれ最高の演技を披露し、見どころを充分に作ってくれたと思います」

-周囲の反応は?
「編集版を、ポン・ジュノ、リュ・スンファン監督が見ました。ポン監督は『マラソン』よりもいいと言っていましたし、リュ監督は抱腹絶倒のコメディと評価してくれました。『マラソン』に比べ、僕の色合いがもっと強く入っている。『マラソン』が観客の感情を引きこんだとすれば、この映画は、観察する立場で見ることができる。従って、見る人によって、様々なことを感じることができると思う」

-デビュー作『マラソン』が、500万人を超えて興行的に成功しました。次回作の興行成績に対するプレッシャーは?
「『マラソン』は失っていたもの、映画が社会に影響力を及ぼせるということを証明した映画です。いい方向に進めば、大切なことをできるということを知りました。興行に対するプレッシャーはありません。ただ、観客の皆さんが、『よいではないか』をどんな風に受け入れるのか、緊張しています」

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<b>映画『よいではないか』とは?</b>

<b>風変わりな家族、おかしな騒動</b>
家族だから、1つ屋根の下で暮してはいるが、互いに理解できないことだらけの“他人”たち。映画『よいではないか』(3月1日公開)は、家族に対するお決まりの描写を気持ちよく排除した映画である。『マラソン』のチョン・ユンチョル監督の2作目の作品で、愛と情ではない、食と住まいに関わる家族関係が、細かくコミカルに描かれている。

英語教師である父シム・チャンス(チョン・ホジン)は、家でも学校でも“うなだれた”中年で、自分が興味あること以外には一切無関心な母ヒギョン(ムン・ヒギョン)は、カラオケ屋のイケメン青年の虜になり、新しい世界に足を踏み入れる。

前世は王だったと信じる息子ヨンテ(ユ・アイン)、おかしな臨時教師(パク・ヘイル)にハートを奪われた娘ヨンソン(ファン・ボラ)、武術作家の叔母ミギョン(キム・ヘス)が集まり暮す家は、退屈で時には小汚い場所。

そんなある日、互いが互いにミステリアスなシム一家が、一家全員で“恥ずかしい出来事”に陥り、前例にもなく団結することとなる。

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