<サッカー>韓国監督、“永久追放”チャン・ヒョンスに「2回の招集で見せてくれたプレーに感謝する」
<サッカー>韓国監督、“永久追放”チャン・ヒョンスに「2回の招集で見せてくれたプレーに感謝する」
選びたくても選べないカード、チャン・ヒョンス(27、FC東京)に向けた男子サッカー・韓国代表パウロ・ベント監督(49)の視線は淡々としていた。残念な思いがないと言ったらうそになるが、この状況を受け入れて代案探しに注力すると強調した。

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 ベント監督が5日午前、ソウル市内で記者会見を開き、11月Aマッチ2連戦に出場する26人の代表リストを発表した。韓国代表は来る17日オーストラリア、20日ウズベキスタンとの親善試合をおこなう。試合会場はオーストラリアだ。ベント監督赴任後初のアウェイ戦となる。

 攻撃の要、ソン・フンミン(26、トッテナム・ホットスパー)を起用できないことは予め準備していた。大韓サッカー協会とトッテナムは夏のアジア大会にソン・フンミンが出場する条件として、11月のAマッチ、そしてアジアカップ組別リーグ1・2戦までは代表に送り出さないことを決定した。

 だが、守備陣の変動は突発的なものだった。チャン・ヒョンスは兵役特例の奉仕活動内容に関する書類を操作していたことが明るみとなり、社会的に大きな物議を醸した。結局、今月1日、大韓サッカー協会公正委員会から国家代表資格の永久剥奪(永久追放)という重い処分が下った。

 韓国社会では兵役問題はあまりにも敏感な事案であり、多くの大衆が怒りを示し重い懲戒に共感を成したが、外国人であるベント監督の立場ではチャン・ヒョンスに下った“代表永久追放”という撤退が理解しづらいかもしれない。良い成績を出すことが最優先課題である代表監督という彼の立場を考えたら、より一層もどかしさもあるだろう。だが彼は、毅然たる態度だった。

 ベント監督は「チャン・ヒョンスはコーチスタッフの決定ではなく、別の理由で除外となった」という言葉で無念さを表した後、「我々は公正委員会が下した懲戒事項を受け入れなければならない。決定に沿うべきというのが基本的な考え」と口を開いた。

 ベント監督は続けて「チャン・ヒョンスの除外は競技力の次元で明らかに損失に繋がる。チャン・ヒョンスが持つ技術的な能力は優れ、戦術の理解度にも長けている。さらに別の面でもチームの支えになった。その部分でとても残念だ」と述べた。

 そして、「今回の事案のような場合、外国で生活する人間として十分に尊重しなければならない。文化や環境が同じことはありえない。決定を認定し、理解し、尊重する」と説明した。

 最後にベント監督は「ここ2回の招集でチャン・ヒョンスが見せてくれたプレーに感謝する。過ぎ去った日の失敗で懲戒を受けることになったが、今後のキャリアには良い事だけがあると願っている。個人的に幸運を祈る」と伝えた。


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