歌手ハ・ソンウン
歌手ハ・ソンウン
2017年春に韓国で放送され大きな話題を呼んだサバイバルオーディション番組「PRODOUCE 101シーズン2」から誕生した11人組ボーイズグループ「Wanna One」のメンバーとしてワールドワイドな活躍を見せ、「Wanna One」の活動終了後はソロアーティストとして華々しいスタートをきったハ・ソンウンが、2019年3月17日(日)東京・NHKホールにて初のソロファンミーティング「HA SUNG WOON 1ST FANMEETING 『My Moment』」を開催した。

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 爽やかな朝、目を覚ましたハ・ソンウンがウキウキした様子で歯を磨き、朝食を食べ、服を選ぶ。そんなオープニング映像からイベントは幕を開け、会場を埋め尽くす雲の形のペンライトの光の中、ステージにハ・ソンウンが登場。ささやくような柔らかい声と、パワフルな声量との緩急で最初の1曲目を歌い上げると、客席のボルテージは早くも最高潮に。
「こんにちは!ハ・ソンウンです!」とステージに戻ると、まずはこの日集まったたくさんのファンから、ソロデビューと韓国の音楽番組での1位を祝福される。

 ハ・ソンウンのファンクラブ名「ハヌル」、そして彼自身の愛称「クルム」という言葉の関係性をMCに尋ねられると、「『ハ・ソンウンといつも一緒』という意味の韓国語を略して『ハヌル』です」と答えるハ・ソンウン。「空」という意味の「ハヌル」、そしてソンウンという名前にある「雲(ウン)」という意味の「クルム」、この2つを「空は雲を抱いているものですよね。雲は空の中で一生懸命動いているんです」と、ファンと自身との関係性に重ねて説明した。

 プライベートも含め、何度も日本を訪れているということで、日本の街の名前を知っているかと聞かれ「東京、渋谷、六本木、赤坂」と地名を挙げていく。「どこで遊んでいるのかバレちゃいそうですね」とMCからツッコミを受けながら、「沖縄にも遊びに行ったことがあります。日本には何度も来ているんですけど、まだよくわからないんです。もっと日本のことを知りたいです」と結んだ。日本語を覚えたい気持ちも強く、この日覚えたばかりの「一緒だよ!」という言葉をファンに投げかけて歓声を集めていた。

 ステージに用意された3つのボックスから、ハ・ソンウンゆかりのアイテムを取り出し、それにまつわるトークを展開するコーナーでは「メガネ」、「リップスティック」、「スマートフォン」が登場した。

 リップスティックは、自他共に認めるチャームポイントである唇のための必需品だと語る。「多くのファンの皆さんが僕の唇を愛してくださっているので、僕は自分の唇を大切にしなきゃいけないんですね。普段は色のついていないリップバームも使いますよ」と、「Wanna One」の活動中に誰もが知ることになった彼の美意識の高さがここでも垣間見えた。

 そして自身が実際に使っている「スマートフォン」。カバーケースや待ち受け画面はもちろんハ・ソンウンの公式アイテムでまとめられている。スマートフォンの写真アルバムから、自身の思い出の写真や、マネージャーの写真などをファンに見せてはしゃぐハ・ソンウン。

 トークは2月28日に韓国でリリースされたばかりの1stミニアルバム「My Moment」の話題に。「このアルバムはどんな時に聴いて欲しいですか?」という質問に、「ずっと。朝起きて、朝、昼、午後、夕方、夜、夜中、そして明け方まで。そういう風に(コンセプトを)分けて作りましたので、このアルバムを聴いていると僕と常に一緒にいるような気分になれると思います」と、とても穏やかな口調で優しい視線を客席へ向けた。

 次のコーナーでは、ハ・ソンウンのとある1日の過ごし方を紹介。忙しいスケジュールをこなしている映像の中で見せたモデルウォーキングをステージでも披露し、そのすらりと伸びた長い手足でファンを魅了した。1日の終わりには、夜まで続く撮影の現場で居眠りをするハ・ソンウンの姿が映し出される。「僕は寝つきが悪いので、いつもスマートフォンをいじりながらだんだんと眠りに落ちる感じです。すぐに眠れる人はうらやましいですね。『Wanna One』で一緒に活動していたジソンさんは車でいつも僕の隣に座っていたのですが、座った途端に眠ってしまうんです(笑)」と「Wanna One」での思い出を交えながら話すハ・ソンウン。忙しい日々の中でも明るく振る舞い、ユーモアとファンや彼を支えるスタッフへの思いやりを忘れないハ・ソンウンの姿に心打たれたファンも多いだろう。

 この日、会場ロビーでは事前にファンからハ・ソンウンへの質問が集められていた。その質問が書かれた付箋を貼った大きなボードが登場し、ハ・ソンウンがその中からピックアップした質問に答えるコーナーへ。最初に「シャワーの時、髪、身体、顔のどこから洗いますか?」という質問を取り上げると、「書いてある通り、髪、身体、顔の順番で洗います」と答え、実際にこんな風に洗っていると、顔を洗う仕草を再現してみせた。その他には、「お気に入りのヘアカラーは赤」、「目玉焼きには特に何もつけずに食べる」、「女の子の髪型のタイプは長くても短くてもどっちでも。僕よりも長ければいいかな」などなど、様々な質問に答えてくれた。

 「ソンウン・チャレンジ」と題されたゲームコーナーでは、指先で操作するバスケットボールゲームや、フライパンでバトミントンの羽を連続してつく、ビニール手袋をして本のページをめくる、などといった課題をハ・ソンウンが次々とクリアしていき、最後にランダムで流れる曲に合わせてダンスを披露した。ダンスのパートではひと際大きな盛り上がりを見せ、ラストは大歓声の中、最高の歌声で締めくくった。

 イベントの後半に用意されたライブパートでは、黒ジャケットでセクシーなダンスを見せたかと思うと、リボンタイのシャツで清純な姿を披露したり、グレーのコートを羽織ってシックにきめたりと、瞬間瞬間で表情を変えてファンの心を魅了していくハ・ソンウン。

 「ファンの皆さん、ハヌル(空)と、僕、クルム(雲)は向かい合ってこそ完ぺきになれる」空に浮かぶ雲。ステージと客席。ハ・ソンウンにとっての完ぺきとは。「PRODOUCE 101」での試練、そしてWanna Oneでの出会いによって彼が見つけた大切なものを、これからソロアーティストとしてどんな風に大切だと伝えてくれるのか、期待に胸が躍る。

 会場を出ると、月が浮かぶ晴れた夜空にきれいな色に光るペンライトをかざして写真を撮っているファンが多くいた。空と雲、いつも一緒。そんな景色がとても愛おしく感じられた。



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