【ソウル聯合ニュース】5年以上にわたり病床についている韓国・サムスン電子の李健熙(イ・ゴンヒ)会長が9日、78歳の誕生日を迎える。内外の不確実性がいつにも増して大きく、李氏の6回目となる病床での誕生日を迎えるサムスン内部の雰囲気は暗いようだ。 財界や複数のサムスン関係者によると、サムスンソウル病院(ソウル・江南)の特別室に入院している李氏は、特に容体が悪化することもなく、これまでと同じ状態を保っているという。 李氏は2014年5月10日にソウル市内の自宅で急性心筋梗塞を起こし、翌日にサムスンソウル病院で詰まった心臓の血管を広げるステント治療を受けた。その後、心肺機能が回復し、同病院の集中治療室から一般病室の特別室に移り、現在まで入院を続けている。 意識はないものの、人工呼吸器や特殊な医療機器を付けず、自発呼吸をしているとされる。ベッドに横になって過ごす時間が長いが、病院スタッフがたびたび車いすに乗せて廊下を散歩させたり、体をマッサージしたりしているという。 李氏の誕生日に合わせ、長男でサムスングループ経営トップの李在鎔(
イ・ジェヨン)サムスン電子副会長ら家族が見舞いに訪れる可能性が高いとされる。 サムスン電子は昨年11月に創立50周年を迎えた。 創業者の故李秉チョル(イ・ビョンチョル)氏から1987年に経営を引き継いだ李健熙氏は93年、「フランクフルト宣言」で経営方針の転換を発表。携帯電話、半導体事業を育て、会社を世界のトップ企業に押し上げたと評価される。 だが、会社が直面している状況はこれまでにないほど厳しい。内外の不確実性に加え、李在鎔氏は韓国前大統領の朴槿恵(パク・クネ)被告とその知人側への贈賄罪などに問われており、差し戻し審が進行中だ。また、グループの医薬品受託製造会社、サムスンバイオロジクスの粉飾会計事件やグループ子会社の労組活動妨害事件の裁判も行われている。
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