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韓国版ニューディールは、危機をチャンスと捉え、韓国を後追い型の経済から先導型の経済へ、炭素依存経済から低炭素経済へ、不平等社会から包容社会へと飛躍させることを目標に掲げる。デジタルインフラやビッグデータなどの分野の産業を育成する「デジタルニューディール」と気候変動に対応する「グリーンニューディール」を両軸とし、安全網(セーフティーネット)の強化策も盛り込んでいる。
政府は、デジタルニューディールには25年までに58兆2000億ウォンを投資し、90万3000人の雇用創出を目指す。
まず、データ・ネットワーク・人工知能(AI)の生態系(エコシステム)を強化するため公共データ14万件を公開して「データダム」を構築し、企業約8400社にデータのバウチャーを提供する。
100万人のバイオビッグデータで難病の克服と新たな付加価値作りに取り組み、1次、2次、3次の全産業で次世代通信規格5GとAIを融合させる。
デジタル技術を活用した「非対面産業」の育成も図る。
小中高校に高性能の公衆無線LAN「Wi-Fi(ワイファイ)」を構築し、18か所のスマート病院を設けて肺がんや糖尿など12の疾患別にAIによる精密診断を可能にする。
社会インフラのデジタル化にも取り組む。
道路や港湾といった国の社会インフラやインフラ管理システムをデジタル化し、スマートシティーやスマート産業団地を造成する。物流システムを高効率・知能型に転換し、自動運転車やドローン(小型無人機)といった新産業の発展の土台を築く。
政府は、グリーンニューディールには25年までに73兆4000億ウォンを投じ、65万9000人の雇用を創出する計画だ。
まず、都市・空間・生活インフラのグリーン転換を目指し、老朽化した公共賃貸住宅、保育園、保健所など23万戸のゼロエネルギー化に取り組む。
25か所のスマートグリーン都市を造成し、学校のリモデリングなどグリーンスマートスクールの造成も進める。
低炭素・分散型エネルギーの拡大に向けては、電気自動車(EV)113万台、燃料電池車(FCV)20万台を普及させ、老朽化したディーゼル車116万台の早期廃車を支援する。太陽光や風力、水素などの再生可能エネルギーの普及も広げる。
また、グリーン産業の革新的な生態系を構築するため、スマートグリーン産業団地10か所を造成し、スマート生態工場100か所、グリーンファクトリー1750か所をそれぞれ整備する。
政府は、雇用・社会セーフティーネットの分野には25年までに28兆4000億ウォンを投じ、33万9000人の雇用を生み出すとした。雇用保険の加入対象を段階的に広げ、19年の時点で1367万人となっている加入者数を25年には2100万人に拡大する計画などを掲げた。
韓国版ニューディールの10の代表課題は▼データダム▼AI政府▼スマート医療インフラ▼グリーンスマートスクール▼デジタルツイン▼社会インフラのデジタル化▼スマートグリーン産業団地▼グリーンリモデリング▼グリーンエネルギー▼エコ・モビリティー(移動手段)――となっている。
洪楠基氏は「2020年がK(韓国型)防疫で新型コロナを克服し、韓国版ニューディールという大胆な道を歩み始めた元年として後世に記憶されるようにする」と述べた。
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