応答速度は前モデルより80%速くなり、まるで紙にペンを走らせているかのような書き心地。人工知能(AI)技術を用いてペン先の動きを予測する精度を上げ、リフレッシュレート(画面更新速度)120ヘルツのディスプレーで画面を素早く更新することで応答速度を向上させたと同社は説明している。
前モデル「ギャラクシーノート10」に搭載されたSペンの応答速度も使用に不便を感じないほどに速いと思っていたが、新しくなったSペンを使うと、ノート10にはわずかな遅れがあったことをはっきりと感じる。
また、ノート20ウルトラを数時間使ってみて、記者として一番良かったのは標準のノートアプリ「サムスンノート」の新機能だ。
メモを取りながら音声を録音でき、書いた文字をタップするとその時点の録音を再生できる「オーディオ・ブックマーク」機能が新たに搭載された。
音声録音アプリではないため録音時間が限られると予想していたが、1時間のサムスン新製品発表イベントを全て録音することができた。録音やメモをすることの多い記者をはじめ、会議の多い会社員や講義を聴く学生も使いやすいだろう。
残念なのは、Sペンの応答速度が向上したことなどを除くと、これといった新機能がみられないことだ。
Sペンの動きでスマホを操作する「エアアクション」は、2018年モデルの「ギャラクシーノート9」で初めて搭載された機能だ。新製品ではエアアクション機能が拡充されたものの、Sペンのボタンで写真を撮る従来の用途以外に活用度は高くなさそうだ。
サムスン電子は新製品を発売するたびにカメラ機能をアピールしてきたが、ノート20ウルトラには今年前半に発売した「ギャラクシーS20ウルトラ」にあった100倍ズーム機能がない。実生活で100倍ズームを使う機会はほとんどなく、10倍ズームでも十分だとは思うが、特に説明なく前のモデルの機能がなくなったのは残念だ。
また、新カラーのマットなミスティックブロンズは高級感を与えるが、他のモデルに比べ背面のカメラ部分の飛び出しが目立つ。
同社は、高性能カメラを隠すよりもデザインの要素として用い、金属加工によりそれぞれのカメラを際立たせたと説明しているが、ユーザーにしてみればカメラを保護するためのケース選びに悩みそうだ。
前モデルよりは下がったとはいえ、145万2000ウォン(約13万円)という価格も容易に手を出しにくい。
6.9インチの大画面を採用しながらも、同じ画面サイズのS20ウルトラに比べ厚みが8.8ミリから8.1ミリに薄くなり、重さも220グラムから208グラムに軽くなったことはうれしい点だ。
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