安倍首相本人は自身の健康問題について「大きな問題はない」と明らかにしているが、政界では依然としてメディア報道を通して健康異常説が露見した直後に彼が休暇を取り健康診断を受けた経緯を明らかにし、“疑い”をはらすことが出来ないでいるのだ。
毎日新聞と日本経済新聞などによると、安倍首相は20日に官邸で自民党所属の岸田文雄政調会長を約20分間面談した。岸田政調会長は安倍首相の後任として目星がつけられていると知られた人物だ。
岸田政調会長はこの席で安倍首相の健康に関して「党内には“気を楽にして最大限の休息を取るべきだ”という意見が多い」と伝えたが、安倍首相は「大丈夫だ」という反応を見せたという。
岸田政調会長は面談後、記者たちと会った席で安倍首相に関して「いつもと同じ様子だった」とし、「ただ、疲れが少したまっているように思える」と話した。安倍首相は岸田政調会長が「どうぞ、お体ご自愛ください」と言うやいなや「ありがとう」と挨拶をしたことが知られた。
安倍首相は16日から4日間の夏休みを取った後、19日の午後に官邸に出勤すると同時に公式業務に復帰した。
しかし、安倍首相が休暇2日目だった17日に“追加”の健康診断のために慶応大学病院を訪問した事実が日本のメディアに取り押さえられて、政界の内外では彼の健康異常説が再度増幅している状況だ。安倍首相はすでに6月に同病院で健康診断を受けていたためだ。これに加えて、今月初めには「安倍首相が7月6日に執務室で血を吐いた」と報じられてもいた。
これに関して、与党は安倍首相が直接国民の前で自身の健康状態について説明することを要求している。第一野党である立憲民主党の安住淳国会対策委員長はこの日、自民党の森山裕国会対策委員長との会談で「来月2日に衆議院の予算委員会の集中審議を開き、安倍首相を出席させよう」と提案したりもした。
しかし自民党側は同日の会談で現在、立憲民主党と第二野党である国民民主党間の合同手続きが行われていることを挙げ、「次回また論議しよう」と安倍首相の国会出席問題に関して即答を避けたという。
自民党はまた、当初、今月25日に予定されていた安倍首相主催の主要党役員会議および27日の安倍首相在任日数最長記録祝賀会もまたキャンセルした。安倍首相は24日で通算在任日数2799日を記録し、叔父である佐藤栄作元首相を抜いて日本の憲政史上最長寿首相となる。
自民党幹部は毎日新聞とのインタビューで「新型コロナウイルス感染症(新型コロナ)の流行状況を考慮して祝賀会を開かないことにした」と説明したが、「安倍首相の健康を考慮した措置である可能性が高い」というのが政界およびマスコミの一般的な評価だ。
毎日新聞によると、安倍首相は19~20日の2日間、両日ともに午後に官邸に出勤し、当分は午後の遅い時間には会議などの日程は入れないようにした。
このような中、自民党“序列2位”の二階俊博幹事長はこの日、安倍首相の秘書室長の役割を務めている菅義偉官房長官と会って夕食を共にし、安倍首相の健康問題を含めた今後の政局関連の状況がいろいろと論議されたものと予想される。朝日新聞によると、菅官房長官も最近党内で“ポスト安倍”候補者の1人として名前が挙がっている。
安倍首相は2007年の首相初就任当時、持病の潰瘍性大腸炎が悪化して首相を中途辞退したことがある。
自民党内の7つの派閥のうち、竹下派を率いる竹下亘衆議院議員はこの日、派閥会議の主宰後に記者との出会いの場で「安倍首相の健康に対しては正直に言って、知っていることがない。話せる立場ではない」としながらも「政局は常に一寸先が闇のため、何が起きるか分からない。間違った判断をしないように対応していかなければならない」と話した。
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