ソニーの新型ゲーム機「PS5(プレイステーション5)」の予約販売が韓国でも話題だ。(画像提供:wowkorea)
ソニーの新型ゲーム機「PS5(プレイステーション5)」の予約販売が韓国でも話題だ。(画像提供:wowkorea)
ソニーの新型ゲーム機「PS5(プレイステーション5)」の予約販売が韓国で話題だ。日本製品の不買運動「NO JAPAN」が恥ずかしくなるほどの現象が起きていること。予約販売の開始直後から注文が相次ぎ、約数十分間で完売するなど、韓国でも熱狂に注目されていることがわかる。

 韓国の2大通信社「連合ニュース」と「news1」によると、 大手インターネット通販11サイトと販売取扱店など30店舗が正午から予約受付を開始。予約はみるみるうちに埋まっていき、午後1時には売り切れたという。

 PS5の特徴の一つは、そのデザイン性だ。白を基調としてデスクトップパソコンのような見た目。コントローラーも新時代の到来を予感させるようなメカニックなデザインとなっている。

 公式サイトによると、PS5は画面解像度の画素数4K・8Kに対応。自分がその場にいるかのような綺麗なグラフィックを感じながらゲームをプレイすることができる。

 また「レイトレーシング」という機能を搭載。光の当たる角度を調整することで、今までよりも増してゲーム内のアバター(自分が操作するキャラクター、自分の分身のようなもの)のリアリティー、周りの環境の臨場感をより繊細に味わえるようになった。

 それに加えてSSD(磁気ディスクを使うHDDの代わりに半導体メモリを採用した記憶装置)の高速化によって、ゲームの読み込み速度が向上。今まで時間がかかっていてイライラしたゲームマニアにとっては朗報かもしれない。

 また前述したコントローラーはワイヤレス。ライブ中継や録画も可能になるという。

 PS5は外部アクセサリも魅力的だ。コントローラーの充電スタンドも今までにないようなデザイン性を持ち、PS5を操作するリモコンもまるでパソコンのマウスのように使える。全体的にデザイン性が重視されている印象を受ける。

 PS5は2020年11月12日の発売。新型コロナウィルスの感染拡大で、外出を控える人が増えた今、必需品とは程遠かったゲームが「必需品」になりつつあるとの見方も出ている。

 その中、韓国では興味深い言葉が登場している。PS5の様な「NO JAPAN」の例外を説明する「選択的な不買」との言葉が聞こえる。「韓国製の代替材がなければ日本製品を買っても良い」との事だ。ずいぶん実用主義的な発想であり、昨年の「NO JAPAN」初期に比べると理性的でもある。

 日韓の徴用工問題や半導体素材の輸出管理の問題はしばらく解決ができそうもない。しかし、PS5のような、また任天堂のゲーム「動物の森」のような代替え不可能な文化商品の登場は政治論理に自らはまっている日韓に新しい可能性となっている。

 政治論理では解決できないものがまさに「文化の力」で解決できるかもしれない時代だからだ。

 日韓両国の文化ビジネス関係者や商品企画の関係者は、もっと知恵を絞って優れた文化商品を提供してほしい。そして、日韓は「自国商品」としては手に入らないその「必需品」を熱く消費してほしい。それが暗い日韓関係に一つの灯りとなるかもしれない。楽しみは今後も続くであろう。
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