消火活動を行うヘリコプター=9日、蔚山(聯合ニュース)
消火活動を行うヘリコプター=9日、蔚山(聯合ニュース)
【蔚山聯合ニュース】韓国南東部・蔚山の複合高層ビルで8日深夜に発生した大規模な火災は、発生から15時間半以上たった9日午後に完全な鎮火が確認された。煙を吸い込むなどして住民ら93人が病院に搬送され、うち3人が重傷を負ったものの、死者はなかった。

 現場はマンション(127世帯)と商業施設が入るビルで、地下2階、地上33階建て。約380人が暮らしていた。

 蔚山では8日午前7時から強風注意報が発令されており、火は強風にあおられて、建物全体に広がった。

 火災発生後、近隣の住民を含め数百人が避難するなど現場は混乱を極めた。

 15階、28階、屋上に設置された避難場所に逃げ込んだ住民77人は無事救助された。

 消防隊員930人を含む約1000人が消火にあたり、この日朝にはヘリコプターも投じられた。

 消防当局によると、建物の外壁には防振材などをアルミニウム板で挟んだパネルが使われていたという。防振材に使われる樹脂が可燃性であることに加え、アルミニウム板を化学製品で着色していたため、一気に燃え広がった可能性がある。

 蔚山地方警察庁は約40人で構成された捜査チームを設置し火災の原因などを調べる方針だ。


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