北朝鮮労働者、コロナで送還ストップ 、「労働者送還報告」はわずか34%、ロシアの報告は正確性欠ける(画像提供:wowkorea)
北朝鮮労働者、コロナで送還ストップ 、「労働者送還報告」はわずか34%、ロシアの報告は正確性欠ける(画像提供:wowkorea)
国連安全保障理事会は2017年12月22日に満場一致で採択した対北朝鮮制裁決議第2397号で、国連加盟国に派遣されていた北朝鮮労働者を2019年12月22日までに全員送還することになっていた。

ゼロ の最新ニュースまとめ

北朝鮮当局が海外派遣労働者が稼いだ外貨を核・ミサイル開発などに使っていると推定され、根本的に遮断するためだった。

しかし、その送還期限から2年以上経った現在も、依然として中国・ロシアなど一部国家には最大数万人規模の北朝鮮労働者が残っているという予測が提起されている状況だ。

これをめぐり一部では「北朝鮮当局が新型コロナ流入憂慮のため国境を封鎖し帰国できなかった」と見ているが、一方では「一部の国が就業ビザではなく学生・観光ビザで入国した北朝鮮不法就業を黙認している」という疑いも出ている。

国連安保理の対北朝鮮制裁委員会によると、今年1月21日現在までに、北朝鮮労働者送還に関する最終履行報告書を提出した国は、193ヵ国の国連加盟国のうち66ヵ国(約34%)にすぎない。

そのうえ、北朝鮮制裁委員会は、北朝鮮労働者の送還状況を中間報告書(2019年3月22日期限)と最終報告書に分けて提出するよう求めたが、これを無視したまま、1つの報告書だけを提出した国もあった。

特に北朝鮮労働者が最も多く派遣されたとされる中国の場合、中間・最終報告書2件をともに提出したが、今月5日現在もその内容が公開されていない。 モンゴルやラオスなどの報告書も同様だ。

専門家は国連制裁施行前まで北朝鮮が約10万~11万人にのぼる労働者を海外に送り、年5億ドル以上の外貨を稼いだとされ、北朝鮮労働者は中国に約8万人、ロシアに約3万人いたと推定される。

こうした中、ロシアは最終報告書で「2020年3月10日現在、511人の北朝鮮労働者がロシアに残っているが、これは北朝鮮がコロナのため国際旅客を中断したため」とし「2019年12月22日以降、ロシア内の北朝鮮労働者の就業ビザの更新が行われていないだけに、ロシアは安保理決議による国際義務を完全かつ厳格に順守した」と強調した。

しかし、ロシア内務省の統計資料を見ると、2018年に2035件だった北朝鮮国籍者に対する観光ビザ発給件数が制裁施行前の2019年には1万6613件に、そして学生ビザ発給件数は2610件から1万345件に急増したことが明らかになり、彼らのロシア内「不法就業」の可能性が提起されている。

韓国、アメリカ、日本は、それぞれ北朝鮮制裁委員会に提出した最終報告書で、自国内には北朝鮮国籍の労働者はゼロで、制裁決議を完全に履行中だと明らかにした。
Copyrights(C) News1 wowkorea.jp 82