最近、歌手パク・サンミン(42)が“そっくりさん”歌手パク・ソンミンを検察に告訴した。彼は「夜のステージで僕の名を名乗って出演料を受け取った」と明かした。2人はとてもよく似ており、担当の検事が見分けられないほどだったという。
パク・ソンミンのような“歌手”は、“イミテーション(模倣)芸能人”と呼ばれる。ノフナ(ナフナのそっくりさん)、チュ・ヨンピル(チョ・ヨンピルのそっくりさん)など、韓国内のイミテーション芸能人は、30人余りにも達する。彼らの世界をのぞいてみた。
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<b>「ただ似ているというだけでステージに上がったら揶揄される」</b>
“イミテーション芸能人”は、ハリシュ(ハリスのそっくりさん)、ヒョンチャル(ヒョンチョルのそっくりさん)、ヒョンスギ(ヒョンスクのそっくりさん)、チェ・ジュボン、アン・ホボン(アン・サンテのそっくりさん)、パンスィリ(パンシリのそっくりさん)など。
彼らは<イミテーション芸能人クラブ>(会長:チュ・ヨンピル/本名:イ・イルノ)を結成し、活動している。芸能活動をすることになった背景について、彼らは口を揃えて「似ているとあちこちで言われたから」と答えた。
しかし、そっくりな外見だけでは充分ではない。チュ会長は「似ているだけでステージに上がったら揶揄される。徹底的に練習をしなくてはならないが、途中でやめてしまう人も多い」と語る。
彼らは1~2年間、ビデオなどを見ながら、しゃべり方や歌い方のクセまで練習する。
活動開始から18年になったノフナ(本名:キム・ガプスン/50)は「明け方の漢江(ハンガン)近くや、下水道のマンホールの中に入って練習した」と打ち明ける。
コメディアンのアン・サンテのそっくりさんアン・ホボン(本名:アン・ソングン/31)は、「銀行で実際の名前を呼ばれても、気づかない時もある」という。「詐称はしない」というクラブ独自の倫理にのっとり、ステージでは“そっくりさん”である事実を明らかにする。
彼らは“夜のステージ”(ナイトクラブなど)やイベントで収入を得る。夜のステージでは1か月に250万~300万ウォンを受け取る。本物の歌手たちに比べたら明らかに少ないが、無名の歌手よりは多いといえるだろう。
イベントは、地域のお祭りや老人会のお祭りなどで、1か月に10回程度参加し、1回当たり30万~50万ウォンを受け取る。最近、イベント業界で最も多くオファーが来るそっくりさんは、東方神起とBoAだ。
彼らの人気は“本物のスター”の人気にかかっている。本物の人気が落ちれば、イミテーションも消える。このような理由から、流行に大きく左右されないトロット(演歌)歌手を真似るケースが多い。また、活動の舞台が重なる芸能人を真似るのは避けるべしという、暗黙のルールもある。チュ会長は「パク・サンミン事件も、同じステージでライバルになったことから起きたこと」「夜のステージにあまり出てこないスターを真似た方がいい」と伝えた。
<b>「偏見を持たず、大衆文化の1つのジャンルとして楽しんでくれたら」</b>
そっくりさんが、最も辛いと思う点は“ニセ物”や“安物”扱いされることだ。
パンスィリ(本名:シン・ヘスク/50)は、そっくりさんであることを知った観客に、「なんか胸が小さいと思ったら、“ニセ物”だね」と言われ、「胸が痛かった」と話す。
ノフナは「故郷でお祭りがあり大喜びで行ったのに、村の人たちにニセ者とあざ笑われた時、辛かった」と語る。9年間活動したヒョンチャル(本名:パク・ヒョニョル/51)は、「やめようかと思ったが、家族のことを考えて堪えた」と明かした。
最近、登場した若いそっくりさんたちは、面白さを優先順位に考える。彼らは、自らが楽しむために物まねをするという。
アン・ホボンのそっくりさんであるアン・ソングンは、キャラクターデザイナー。彼は「ステージが楽しくてやっているだけ」と明かす。ハリスのそっくりさんハリシュ(本名:キム・ユナ/28)は、「ハリスの物まねをすることが、認知度を高めると思う」「イミテーション芸能人を志望するサイトもある」と伝えた。彼女は9月に公開される映画『わが生涯で最悪の男』のサントラで1曲歌っている。
海外にもそっくりさんタレントは多い。マドンナ、マイケル・ジャクソンなどを模倣したタレントが人気を博し、様々なテーマパークに出演する。日本ではバラエティ番組にモノマネ芸人がレギュラー出演することもある。
韓国内のそっくりさんたちも、主流の大衆文化に進入する勢いだ。
衛星DMBトロットチャンネル<トロット24>には、イミテーション芸能人であるチェ・チュボンとイ・オンジャ(イ・ヨンジャのそっくりさん)がレギュラー出演し、先月23日のKBS『ドラマシティ』では、ソル・ウンドのそっくりさん歌手を描いた<ソル・ウンドゥの嘘>が放送された。
チュ会長は「バーチャルリアリティなどで、いずれにせよニセモノと本物の区別が曖昧な時代では。偏見を持つよりも、大衆文化の1つのジャンルとして楽しんでくれたら嬉しい」と伝えている。
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