増税のない福祉拡大に国家債務が急増=韓国(画像提供:wowkorea)
増税のない福祉拡大に国家債務が急増=韓国(画像提供:wowkorea)
現政府の「増税のない福祉支出の拡大」で国家債務が急激に増加していることに対応して、財政の健全性確保のための「財政準則」の導入と歳入の拡大が必要であるという提言が出た。

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3日、民間シンクタンクK-政策プラットフォームのパク・ヒョンス院長は「財政トリレンマ克服のための国家財政運用戦略の提案」報告書を通じて、「現行の福祉制度を維持するベースラインの見通しから、人口の高齢化だけでも福祉支出規模が持続的に急増し、2060年国家債務比率が160%に迫る見通しだ」と明らかにした。

パク院長は「最近の財政危機は、財政問題の本質的な“財政トリレンマ”に誤って対応したため」とし「政府は、“失われた30年”の日本のように“小規模の国家債務”の目標を放棄した」と主張した。

財政トリレンマは「高い福祉水準 - 低い税負担 – 小規模の国家債務」の3つの政策目標を同時に達成することができないという意味だ。

パク院長は、これに国家財政の健全化のために、「中断された財政健全化特別法の制定を再度推進し、財政赤字と国家債務の限度を設定する、財政準則を導入しなければならない」と強調した。

これと共に「より大胆な支出構造の調整のために“戦略的支出見直し”を導入し、形式的に運用されている財政業績管理を強化しなければならない」と述べた。

戦略的支出見直しは、2008年の金融危機以降、経済協力開発機構(OECD)主要国が推進した、支出構造の調整を通称する用語であり、各事業主体の業績管理から、さらに福祉など事業群ごとに財政削減を推進するのが特徴である。企画財政部は、先にこれを試験的に実施したが、本格的に導入されなかった。

パク院長はまた、国民の福祉に対するニーズなどを考慮すると、今後の福祉支出規模が大きくなる可能性があるため、過去比、福祉支出と国民の税負担は引き上げ、国家債務比率は下げる、3つの政策目標のバランスをもう一度取り戻すことを勧告した。

過去50年間の増加率が年0.22%ポイント(p)であった福祉支出の増加率は、年0.5%p程度に設定し、2060年まで国家債務比率は100%以下を維持し、過去50年間、年0.32%p増加した国民負担は、年0.4%p程度に緩やかに引き上げなければならないということだ。

彼は「歳出削減と歳入拡大を一括推進する必要がある」とし「他のOECD加盟国に比べて税収が過度に少ない所得税、消費税、資産保有税負担は増やしながら、法人税、相続贈与税、資産税負担は多少縮小すべきだろう」とした。

また「特に、福祉政策コストパフォーマンスを高めるカスタマイズ福祉強化だけが、国民負担、国家債務負担の過度の増加を防ぐ唯一の道」と付け加えた。

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