7月から屋外「ノーマスク」のワクチンインセンティブ、吉と出るか凶と出るか=韓国(画像提供:wowkorea)
7月から屋外「ノーマスク」のワクチンインセンティブ、吉と出るか凶と出るか=韓国(画像提供:wowkorea)
韓国では、7月からワクチン接種を1回受けた後は屋外での‘ノーマスク’が可能になる。うっとうしいマスクをつけなくてもいいということで、‘ワクチンインセンティブ’政策を歓迎する市民や専門家もいるが、まだ懸念する声も少なくない。

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先月26日に中央防疫対策本部(中対本)が提示した‘予防接種完了者日常回復支援案’に盛り込まれたワクチンインセンティブによると、来月から1次接種を終えた市民はマスク着用義務が解除され、公園や登山道などの屋外空間ではマスクなしに散歩や運動を自由にすることができる。

ワクチンインセンティブの影響なのか、1日夜12時から始まったヤンセンワクチン接種の事前予約は、スタートと同時に90万人分が当日に締め切られた。

ヤンセンワクチンの予約に成功したチョン某さん(32)は「用心しなければならないが、外ではうっとうしいマスクなしに散歩できるというので気が楽になった」とし「安全のために早めの接種を考えていたが、(ワクチンインセンティブのための)接種予約で予定より早くできることになった」と明らかにした。

一部の専門家たちは今回のインセンティブでワクチン接種率が向上すると見ている。

スンチョンヒャン(順天郷)大学感染内科のキム・タク教授は「(ワクチンインセンティブは)国民が積極的に接種をするよう誘導してくれる非常に強力なインセンティブになる」とし「できるだけ早く、たくさんの人が接種することで政府が目標とした接種率(全国民の70%以上)を達成すれば、これまで維持していた防疫政策を少しずつ緩和させることができるだろう」と述べた。また、キム教授は「防疫だけでなく、経済活動の活性化にもワクチン接種が最も効果的」と付け加えた。

しかし、「ワクチンを接種してもノーマスクは時期尚早だ」と不安を示す意見も多い。

ソウル市ソデムン(西大門)区に住むイ某さん(39)は「まだ高齢者だけ接種率が高いのに、活動範囲が広い若年層の接種率が上がってから施行するのが正しいのではないか」とし「ノーマスクはまだ早い」と話した。

ヤンセンワクチンを接種予定のソウル市マポ(麻浦)区に住むイ某さん(33)も「接種を受けたとしても、完璧な免疫ができたとは思っていないので、これからも(マスクを)つけて歩く」とし「マスクをつけずに外を歩くと『あの人はワクチンを接種したんだ』と思うだろうが、ひょっとするとつけたくないために接種したふりをする人が出てくるかもしれない」と心配した。

一部の専門家たちはワクチンを接種したとしても、マスクは徐々に外すほうがよいと口を揃えている。コリョ(高麗)大学アンサン(安山)病院感染内科のチェ・ウォンソク教授は「(ノーマスクは)多少、慎重にする必要がある」とし「ある時期になればコロナから完全に安全になるという基準はないが、接種率が高くなった後にノーマスク政策を適用しなければならない」と説明した。

現在、流行のように広がっている突破感染や変異ウイルスにより、1回の接種だけでは絶対安心できないという主張も出ている。

成人の半分以上が接種を終えた米国の場合、先月13日から指針を緩和し、マスクなしで活動した。しかし、わずか4日後、MLB、ニューヨークヤンキースのチーム内で突破感染者8人が発生した。先月5日と26日の2回に渡り、ファイザーワクチンを接種したチェジュ(済州)島民も2次接種の当日に突破感染の判定を受けた。

高麗大学クロ(九老)病院感染内科のキム・ウジュ教授は「ワクチンを1回接種した現在、変異ウイルスの予防率は英国で51%、インドでは33%にすぎない。6月末には50%以上が変異ウイルスに変わる可能性もある」とし「接種をしてもマスクをしなければ、感染の危険は依然としてあるため『ノーマスク』政策をしてはいけない」と懸念した。

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