こじれたワクチン、緩んだ防疫…また「犠牲」に傾いた政府=韓国報道(画像提供:wowkorea)
こじれたワクチン、緩んだ防疫…また「犠牲」に傾いた政府=韓国報道(画像提供:wowkorea)
モデルナの新型コロナワクチン供給が順調に運んでいない状況で、新規の感染者が一気に2000人を突破するなど「K防疫」が危機に直面している。危機対応のリーダーシップが揺れるなど、あちこちで弱点が露呈している。

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これにより、ことあるごとに楽観論に走った結果大流行を招き、「希望の拷問」を繰り返してきた政府に対する国民の不信は頂点に達しているのが実情だ。専門家たちはワクチン接種後進国に転落した現実を直視し、今からでもワクチン対策を含めた防疫行政全般に対する全面的な見直しが必要だと指摘した。

新型コロナ禍が始まって568日目に初めて2000人台を記録した11日、ソウル駅広場に設けられた一時選抜検査所を訪れた市民たちが検査を受けるために待機している(写真)。

11日午前0時時点で新規感染者は2223人で過去最多記録を更新した。ソーシャルディスタンスを首都圏で4段階、非首都圏で3~4段階適用し、きつく締め付けを行ったが大きな効果を得られていないという分析だ。すぐに患者が連日急増し、病床の余力が飽和危機にある。慶北地域感染症専門病院の病床稼働率の場合88.4%、慶北の自治体生活治療センターは90.4%で14の病床が残るのみだ。

防疫当局が小商工人の被害などを考慮し「太く短く」でなく「細く長く」ソーシャルディスタンスを続ける間、自営業者たちの苦痛は頂点に達している。これに加えワクチンの供給はもつれにもつれた。その間ムン・ジェイン(文在寅)大統領はワクチン供給について大言壮語していたが、現実は全く別の方向へ流れている。すぐにモデルナワクチンの8月供給分が当初予定されていた850万回分から「半分」以下に急減し、50歳代以下のワクチン接種計画が全て狂った状態だ。

専門家たちはまず政府レベルはもちろんのこと、民間の力を借りてでも円滑なワクチン導入のために全力を尽くさねばならないと指摘した。サムスンバイオロジックスのモデルナ委託生産分を国内に優先導入することができるよう総力を挙げることが先決だ。さらに外交力をフル活用し、有効期限が迫ったワクチンの供給を受けたり、ワクチンスワップ(SWAP)などをさらに積極的に推進しなければならないという意見が出ている。実際にドイツでは先月、有効期限が2か月に差し迫った230万回分のワクチンについては海外に無償で提供する方案を検討中だ。

根本的な国民不信の解決が急務だ。根拠のない希望よりは現実をストレートに伝えて了解を求めながら、危機を克服するよう説得することができるリーダーシップが必要だということだ。

キム・ウジュ高麗大学クロ(九老)病院の感染内科教授は「まず政府がこの様相に至ったことを認め、責任を負う姿を見せなければ、国民たちのさらなる犠牲について説得することができない」と語った。
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