先月の仁川空港出発ロビーの様子(資料写真)=(聯合ニュース)
先月の仁川空港出発ロビーの様子(資料写真)=(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】韓国で今月から新型コロナウイルスの新たな防疫体制「段階的な日常生活の回復(ウィズコロナ)」に移行したのに伴い、政府は訪韓観光を段階的に再開する。外国人観光客に対する隔離免除措置を徐々に拡大し、ワクチンの接種完了者に対するPCR検査の回数を減らしていく方針だ。政府は12日、金富謙(キム・ブギョム)首相の主宰で国家観光戦略会議を開き、こうした内容を骨子とする「観光産業の回復および再飛躍」策を確定した。

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◇訪韓観光時の隔離免除を徐々に拡大 PCR検査縮小へ

 政府は15日からシンガポールとの間で、新型コロナワクチンの接種完了者が隔離なしで往来できる「トラベルバブル」を開始する。まずは同国など防疫状況が安定している国からの入国者を対象に隔離免除措置を実施し、状況を見ながら徐々に対象を広げる計画だ。

 ワクチン接種完了者に対するPCR検査の回数も段階的に減らす。また、新型コロナを受けて停止したビザ(査証)免除措置とビザなし入国も徐々に元に戻し、今月末から地方空港での国際線運航を再開するなど、国際航空・港湾運営も段階的に広げていく方針だ。

 国際観光需要を先取りするためのマーケティングも行う。

 韓国観光の名誉広報大使を務めるサッカー選手の孫興ミン(ソン・フンミン、トットナム)さんをモデルにした観光キャンペーンを展開するほか、米動画配信大手ネットフリックスのオリジナル韓国ドラマ「イカゲーム」などのコンテンツを活用して韓流への関心が訪韓観光につながるよう誘導していく計画だ。

 黄熙(ファン・ヒ)文化体育観光部長官は、訪韓観光を段階的に正常化し、2025年に外国人観光客2500万人の誘致を目指すと表明した。外国人観光客の過去最多は19年の1750万人だ。

◇国内観光も活性化 来年末までにコロナ前水準を回復へ

 政府はウィズコロナにあわせ、国内観光の活性化にも乗り出す。コロナ時代に見合った観光の環境を整備するため、韓国の国土の縁に沿ってつないだ全長4500キロのウオーキング旅行道「コリアドゥルレ道」を来年末までに造成する計画だ。国内旅行の消費振興イベントも実施する。

 政府は、来年末までに国内観光市場がコロナ前の水準を回復することを目標に掲げている。


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