ゼロ の最新ニュースまとめ
9日(きょう)のヘラルド経済の取材を総合すると、新型コロナ関連のさまざまな偽ニュースが広がっている。
代表的なものが「日本が新規感染者を故意に隠している」という偽ニュースだ。今年8月に2万5000人に達していた日本の1日当たりの新規感染者数は、今月に入って100人前後にまで急減した。これを巡り、「日本政府が新規感染者を減らすため、PCR検査の費用を非常に高く値上げした」という噂が出回り始めた。検査費用の負担が新規感染者減少の主な要因だという主張だ。
このような主張は現在の韓国政府の防疫体系を支持している政府支持者らを中心に大きな反響を得て、早いテンポで広まった。20代の就活生キム・ジョンファンさんは「日本が嘘をついているということは誰もが知っている事実」とし、「世界が認めた韓国政府の防疫より、日本の新規感染者が少ないというのは常識的に話にならない」と話した。
40代の公務員パクさんは「ほかの国と違って、韓国政府だけがすべてを透明に公開している。事実上、韓国が最も安全地帯だ」とし、「日本がごまかして新規感染者を減らしているのは明らかだ」と述べた。
しかし、これは信ぴょう性に欠ける。
日本が濃厚接触者や確実に症状が出ている国民を除いた残りの人に有料でPCR検査を実施するのは新型コロナ初期の昨年から維持されてきた方針だ。
もしも新規感染者が増えるかほぼ同じであるにも関わらず検査数が減ったならば、新型コロナPCR検査の「陽性率」が増えるはずだ。しかし、今年8月に24%に達していた東京都の「陽性率」は先月末には0.3%とむしろ低下していた。また、数値操作が不可能な「死亡者数」の統計もゼロに近い。
梨花女子大学モクトン(木洞)病院の呼吸器内科チョン・ウンミ教授は「日本の場合、8月以降の3か月間でタイトにワクチン接種を完了し、韓国より強化された移動制限で防疫の手綱を握ったのが有効だった」とし、「韓国の場合、序盤のワクチン需給が不安でワクチン接種が長く延び、決定的な時期にウィズコロナ(段階的日常回復)へ転換したことがこうした結果をもたらした」と説明した。
実際に日本国内の野外活動量は新型コロナ以前と比べて確実に減少した。先月中旬に日本国内の食堂、カフェ、ショッピングセンターなどを分析した結果、訪問者は新型コロナが流行する前よりも3~5%減少した。
一方、韓国では食堂などの訪問者が新型コロナ拡散以前よりも13~14%増加した。
最近はネット上のコミュニティなどでPCR検査が古代エジプトで奴隷を拷問する療法を模倣したという荒唐無稽(こうとうむけい)な偽ニュースが出回った。カンウォンド(江原道)ヨンウォルグン(寧越郡)では「新型コロナワクチンは毒薬」というチラシを配布して偽ニュースを流布した事件に対して警察が捜査に着手した。
新型コロナに敏感にならざるを得ない妊婦を対象にした偽ニュースもある。「妊娠中にワクチンを接種するとワクチンの成分が卵巣に蓄積され、不正出血などの婦人科疾患が多く発生するようになる」という噂もその一つだ。これは産婦人科では証明されていない偽ニュースだ。大韓産婦人科学会は今年8月、妊婦に対するワクチン接種を勧奨することを決めた。
このような偽ニュースの被害者は結局、国民自らだと専門家は警告した。西江大学コミュニケーション学部のユ・ヒョンジェ教授は「人々が不安な時に偽ニュースは急激に増え、集団的に必要以上の恐怖が生じることもある」とし、「その影響でパニック状態になれば、政府はもちろんすべての人が損害を被ることになる」と指摘した。
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