この曲は、作者不詳の英語詩『Do not stand at my grave and weep』を翻訳しメロディーを付けたもので、もとは妻を亡くした友人のために作られた。
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“私のお墓の前で泣かないでください そこに私はいません 眠ってなんかいません 千の風に 千の風になって あの大きな空を吹きわたっています――”という歌詞には、大切な人を亡くした悲しみを癒したいという気持ちが込められているという。新井さんは、「親しい人を亡くした時にこの曲を聞いて、1日も早く悲しみから立ち直ってくれればいいですね」と話した。
だが、曲が完成にこぎつけるまでには長い年月を要した。「難しい単語もないシンプルな詩ですが、詩にはタイトルもなく、作者は何を伝えたいのだろうかと何年も考えた」。しかしある時、これは“風のポエム”だと気づいたという。「この詩は、“死=終わり”という概念を抜け出し、風になって“再生”するというメッセージを伝えているんだと分かった」。そう気づいた瞬間、行き詰まっていた翻訳もあっという間に終わり、わずか5分で作曲も完成した。最初は親しい人に配るため30枚だけCDを製作したが、曲に感銘を受けたコラムニストが新聞で紹介したことがきっかけでCDと詩集を発売するに至った。テノール歌手の秋川雅史が昨年末にNHK<紅白歌合戦>で同曲を披露したことも人気を後押しし、秋川雅史のシングルは年明けのオリコンチャートで一気に1位に躍り出た。
新井さんは日韓交流文化会議に参加するため15日にソウルを訪れた。韓日関係の発展について意見を求めると、「お互いを知ることが何より大切」とし、それがまさに文化交流だと強調した。「わたしのアルバムも韓国でヒットして、韓流ならぬ日流ブームに貢献できればいいですね」と笑う。
この曲には、日本で活動する韓国人歌手Zeroが韓国語の歌詞をつけている。新井さんは、日本で多くの人がこの歌を歌ったように、韓国でもたくさん歌ってくれればと話している。
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