キム・ジンピョ の最新ニュースまとめ
ゲイツ氏は米ワシントン州シアトル出身の66歳。米ハーバード大学在学中の1975年に、友人とマイクロソフト社を設立した。1985年にパソコン用OSのウィンドウズを発売。1990年にウィンドウズ向けのオフィスソフトとしてマイクロソフトオフィスを販売し、市場を席巻した。一般家庭にパソコンを普及させた立役者として知られる。また、1987年以来、米経済誌「フォーブス」の世界長者番付にランクインしており、1995年から2017年の間に18回、世界一の億万長者となった。
2000年には、当時の妻のメリンダ氏と世界最大の慈善基金団体、ビル&メリンダ・ゲイツ財団を設立させた。2008年にはマイクロソフト社の経営の第一線から退き、財団の活動に注力。さらに自身の時間を世界の保健衛生や開発、教育、気候変動への対処に振り向けるため、2020年には同社の取締役も退任した。
また、新型コロナウイルスの流行前から、感染性の高いウイルスのパンデミック(世界的大流行)に懸念を示し、2015年に登壇した世界的規模の講演「TED Talk」では、感染性の高いウイルスに対する準備が不足していると警鐘を鳴らしていた。実際、この講演から5年後にコロナウイルスのパンデミックが起こることとなり、ゲイツ氏は「新型コロナを予測した人物」となった。
ゲイツ氏と韓国は、ゲイツ財団と韓国の保健福祉部(部は省に相当)、バイオテクノロジー企業の共同出資で設立されたファンド「RIGHT Fund」を通じて関わりが深い。韓国政府は同ファンドに250億ウォン(現レートで約25億円)を投資した。
ゲイツ氏はかねてから韓国のコロナ対策を評価している。2020年4月には当時のムン・ジェイン(文在寅)大統領と電話会談し、「韓国は新型コロナウイルスをしっかり管理し、世界の模範になっている」とした。
ゲイツ氏は15日に来韓し、16日には韓国国会を訪れた。ゲイツ氏の国会訪問は2013年以来、9年ぶり。訪問は、同財団グローバルヘルス部門代表のトレバー・マンデル氏が今年6月に訪韓した際、キム・ジンピョ国会議長が世界の保健衛生の課題に関して今後協力していくにあたってゲイツ氏の訪韓を提案し、実現した。ゲイツ氏は「感染症対応のための国際協力の重要性と韓国のリーダーシップ」をテーマに講演。「韓国は1世代で戦後の廃墟から経済大国に成長し、世界的にも大きな影響力を持つようになった」とした上で「韓国が科学技術を通じてより大きな役割を果たすことを期待している」と述べた。また、韓国のコロナ対策について「ワクチン製造力、研究開発の専門性、バイオ製造の人材など、韓国は新型コロナウイルスと診断検査部門で先導的な役割を果たしている」と評価。「(われわれは)人類を感染症から救える」とし、「今後、韓国との強力なパートナーシップの下でこれらをやっていくことを望む」とした。
講演後、ゲイツ氏は大統領室でユン・ソギョル(尹錫悦)大統領と会談した。ゲイツ氏は「私がマイクロソフトにいた時は韓国によく来ており、サムスンやLGのような立派な企業との協業もたくさんした。また、2008年から私が新しい仕事を始めてからも、韓国との緊密な協力関係を維持してきた」とし、韓国との縁の深さを強調した。また、「尹大統領がバイオ分野のイノベーションに重きを置いておられることを高く評価する、このことは雇用創出につながるだけでなく、先進国、さらには発展途上国の生活にも非常に肯定的な影響をもたらすことになる」とした。
これに対し、尹大統領はゲイツ氏の貢献をたたえた上で、韓国のSKケミカル子会社の製薬大手SKバイオサイエンスが国産初のコロナワクチンを開発したことに言及。「開発されたワクチンが発展途上国の感染症予防に大きく活用されることを期待している」と述べた。
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