キム・ウジュ の最新ニュースまとめ
韓国では7月頃から感染の「第6波」を迎え、先月初めには一日の新規感染者数が12万人に迫った。しかし、徐々に減少し、13日発表の韓国内における前日の一日の新規感染者数は5万7309人で、一週間前の同じ曜日(月曜日)より4万2513人も減った。月曜日の新規感染者数としては、7月12日(3万7336人)以来、9週ぶりの低水準だった。ただ、韓国は9日から秋夕(チュソク・中秋節)の連休だったため、感染者数が大幅に減少したのは検査数が減少した影響もあるとみられる。防疫当局や専門家は、秋夕の連休が終わり、今後、感染者数が一時的に増加する可能性もあるとしている。
こうした中、国家感染症危機対応諮問委員会のチョン・ギソク委員長は13日、MBCのラジオ番組に出演し、屋内でマスクが外せるのは来年の春ごろになるとの見方を示した。チョン委員長は「この間、ヨーロッパで開かれた学会に行ってきたが、呼吸器内科医も室内でマスをしていなかった」とし「韓国でも外さなければとの考えを持っているが、致死率や重症度など環境を見ながらいつかは政府に提言することになるだろう」と話した。その時期についてチョン氏は「来年春ごろ」とし「インフルエンザが2年間流行らなかった理由はマスクを着けていたからだ」と指摘。「今冬は少し我慢して、来年春からはみんな一緒に外せることになるだろう」と予想した。
また、同諮問委員会のメンバーのカチョン大学医学部予防医学科のチョン・ジェフン教授は、「子供のマスク着用については解除に向け、早急な議論が必要だ。必ず必要な施設では着用し、それ以外の場所では解除する方向で検討する必要がある」と指摘した。
さらに、カトリック大学医学部のペク・スニョン名誉教授は、新規感染者数は今後も徐々に減少する可能性が高く、来月にもマスクを外しても問題ないのではないかとの見方を示した。ペク名誉教授は「高齢者など、重症化リスクが高い人たちが集まっている施設などでは必ず着用すべきだが、それ以外の場所では着用を義務から勧告に変えても、着用が習慣になっており、すぐさま外す人は多くない」と話した。
韓国では屋外については5月2日に着用義務が解除されたが、多くの人は感染を心配して着用を続けてきた。街の人たちからは「他人の視線が気になる」「着けるのに慣れてしまった」などといった声も聞かれた。
一部の専門家は、今秋、新型コロナとインフルエンザが同時に流行する「ツインデミック」が来る可能性を指摘している。韓国では最近、既にインフルエンザが流行し始めている。疾病管理庁の第36週(8月28日~9月3日)の「感染病標本監視週間消息誌」によると、インフルエンザが疑われる症状が見られる患者の比率は、外来患者1000人当たり4.7人と集計された。過去5年間の同時期で最も多いという。前出のチョン委員長は韓国紙・中央日報の取材に「過去2年間、インフルエンザが流行らなかったため、全般的に免疫がない状況だ」と指摘した。また、コリョ(高麗)大学クロ(九老)病院感染症内科のキム・ウジュ(金宇柱)教授は、「『社会的距離の確保』(防疫措置)が解除されてからいくつかのウイルスが増加している」とし、「こうしたウイルスに対してこの数年間は免疫が成熟している状況ではないため、『ツインデミック』を超える『マルチデミック』が来ることも予想される」と警鐘を鳴らした。
韓国政府も「ツインデミック」の発生に警戒を強めており、「ツインデミック」となれば、診断時に新型コロナとインフルエンザが誤認されて混乱をきたす懸念もあることから、対策を講じていることを明らかにした。
屋内外問わずマスクを外せる日はまだ先になりそうだ。
Copyrights(C)wowkorea.jp 3