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金総書記はリ・ソルジュ(李雪主)氏と2009年に結婚し、2人の間には3人の子供がいるとされるが、金総書記の家族の生活はほとんどがベールに包まれている。第1子は2010年に誕生した男の子、第2子は2013年に生まれた女の子、第3子は性別は不明だが2017年に誕生したとされる。
デイリー・メールが金総書記の娘と推測した少女は、北朝鮮政権樹立74周年の記念行事で、複数の子供たちが国旗の小旗を振りながら歌を披露する場面に登場。同紙の取材に応じた、中国の北朝鮮専門旅行会社の関係者は「金総書記が他の児童から歓迎を受ける間、李夫人は真っ先にこの少女に近づいて背中に手を置きながら私的な会話をした」と指摘した。李夫人のこの行動から見ても、複数の子供たちの中でこの少女だけが特別な存在であることをうかがわせる。
また、北朝鮮の国営放送は、子供たちが歌い始めるやカメラがこの少女を集中的に捉え、時折ズームアップもしたという。さらに、記事によると、記念行事で子供たちの歌の披露は翌日にもあったが、この少女は金総書記が出席した日のみ舞台に立った。そのほか、舞台に立った子供たちの中で、この少女だけがヘアバンドを着用、白い靴下を着用するなど、他の子供たちとの違いも確認された。
金総書記の第2子について、2013年に北朝鮮を訪問した米プロバスケットボール(NBA)の元スター選手デニス・ロッドマン氏はかつて、金総書記の娘の名は「ジュエ」だと明かし、金総書記について「いい父親だ」と説明した。
米国の北朝鮮専門家、マイケル・マドン氏は「金総書記の娘は今年10歳前後になるとみられ、放送の映像に出てきた少女も同じくらいの年齢だ」とし、金総書記の娘についてこれまで伝えられている情報とも矛盾しないことを指摘した。しかし、その一方で、金総書記の父、故キム・ジョンイル(金正日)元総書記は、正恩氏が幼い頃、家族や側近を除く全ての人たちから正恩氏を切り離したとした上で、正恩氏もまた、娘が誘拐や危害を加えられる可能性もゼロではない中、娘を外部に公開することには懐疑的な見方を示した。
金総書記の親族をめぐっては、今月8日に開かれた北朝鮮の国会にあたる最高人民会議で金総書記が施政演説を行う際、眼鏡をかけた女性の姿が確認され、「謎の女性」と話題になった。
この女性について、韓国紙の中央日報は「キム・ヨジョン(金与正)副部長、ヒョン・ソルソン(玄松月)副部長と相当近い関係にあるように見える」と指摘した。従来、金総書記の随行や式典担当は与正氏や玄氏ら側近中の側近に限られてきた。女性について同氏は両副部長の後に続く「新しい随行員と推定される」と分析した。その上で「玄副部長の役割縮小ではないかとの分析も出ているが、玄氏は宣伝扇動部副部長として重要な役割を担っており、儀典における人材配置を多様化させているのではないかとの見方もある」と伝えた。
この女性が金総書記の母親違いの姉のキム・ソルソン(金雪松)氏ではないかとの見方も出ているが、真偽は定かではない。雪松氏は金総書記の父、正日氏とかつての妻・キム・ヨンスク(金英淑)氏との間に生まれた娘で、金総書記より10歳ほど年上とされる。しかし、雪松氏の存在は謎に包まれている。
また、東亜日報は複数の「ニューフェイス」たちが与正氏や玄氏が担っている随行秘書の役割を受け継いだり、一部を担ったりしている可能性があると指摘。ある外交消息筋は同紙の取材に「金総書記が対外的に『正常国家』であることを誇示する意図があるように思える」とし、「彼女らが付帯的にどんな役割を果たしていくのか、今後さらに見守っていく必要があるだろう」と話した。
この女性に続いて、今回、金総書記の娘との見方もある少女の存在が明るみに出た。しかし、韓国統一部の当局者は「金正恩の娘という報道に対する根拠を持ち合わせていない。これまでそのような情報はなく、確認できていない」とした上で「その少女が映像内でクローズアップされたり、李雪主氏と話をしたり、服装が他の出演者と異なったりという特異な面はあったが、娘だとすればそのように公の場所で公開するだろうかと疑問がある」と話した。
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