韓国―ブラジル戦の終了後、光化門広場で選手に拍手を送るサポーターら=6日、ソウル(聯合ニュース)
韓国―ブラジル戦の終了後、光化門広場で選手に拍手を送るサポーターら=6日、ソウル(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】サッカーのワールドカップ(W杯)カタール大会は5日夜(日本時間6日早朝)、ドーハで決勝トーナメント1回戦の韓国―ブラジル戦が行われ、ソウル中心部の光化門広場では韓国代表のサポーターらが雪の舞い散る氷点下3度の寒さの中で熱い応援を繰り広げた。試合は1-4で韓国が敗れたが、サポーターからは「負けたけどよく戦った。16強入りを果たし、(W杯という)お祭りを楽しむことができて幸せだった」「先制ゴールを決められたときは残念だったが、最後までくじけず戦った太極戦士(韓国代表選手)たちが誇らしい」などと健闘をたたえる声が上がった。 寒さが特に厳しい時間帯にもかかわらず広場にはソウル市推計で最大3万3000人が集まり、ブラジル戦への関心の高さをうかがわせた。広場に設置された五つの大型スクリーンの前には試合開始の6時間前から毛布やカイロ、ダウンジャケットで防寒対策をしたサッカーファンらが陣取り、キックオフを待った。開始時間が近づき人が予想以上に集まると、ソウル市は広場横の世宗大路に応援エリアを広げた。 試合が始まり、前半だけで4失点を喫するとハーフタイムには負けを見越して帰宅する人の姿もみられた。ソウル市が設置した寒波をしのぐためのテントは、少しでも暖を取ろうとする人々であふれた。手がかじかみ、テントの中で試合をスマートフォンで見る人もいた。 後半に入ると雪が強まったが、応援は一層盛り上がった。サポーターらは「1ゴール!」と叫びながら手袋をはめた手を合わせた。後半31分、MF白昇浩(ペク・スンホ)のゴールで1点を返すと大歓声がとどろき、声をそろえてサポーターの応援歌を歌う姿がみられた。帰宅しようとしていた人も足を止め、スクリーンに見入った。 追加得点なく試合が終了すると、人々は立ち上がって手をたたきながら「テーハミング(大韓民国)!」と叫び、遠くにいる選手の健闘をたたえた。 8強入りは果たせなかったものの、帰宅する人々は代表選手が誇らしいと口々に語った。出勤時間を早めて広場に来たという50代のサポーターは「ブラジルはサッカーで世界最強なので、韓国は学ぶ立場だろう。最後までベストを尽くして16強まで進出したことに満足している」と笑顔をみせた。 若者の間で「重要なのは折れない心」というフレーズが流行語になったほど、韓国代表が見せた闘志と勇気は日常に疲れた人々を力づけた。 友人と応援に来た20代の就活生は「韓国の選手たちが16強に進出しただけでも『終わるまで終わったわけではない』という有意義な教訓をくれたと思う。おかげで楽しい年末になった」と、韓国代表に感謝を伝えた。出勤前に広場を訪れた20代の会社員は「このところつまらない日々だったが、サッカーを見る楽しみができて幸せだった」と話した。
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