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展示会はソウル民族芸術団体総連合とグッバイ展示組織委員会が主催し、9日から5日間、国会議員会館で開かれる予定だった。国会議員も12人参画している。尹政権の政治勢力などを風刺の対象とするという趣旨で企画され、倒れた尹大統領のそばに韓国焼酎の瓶が転がり、その上に金夫人が座っている姿を描いた作品など、尹大統領夫妻の批判に焦点が合わされた。金夫人が「論文盗作46%でも博士に合格します」と語る姿を描いた作品などもあった。金夫人をめぐっては、大学院で博士号を取得した論文の盗作疑惑が取り沙汰されたことがある。
韓国では、昨年にも尹大統領を風刺した、高校生による漫画作品が物議を醸した。作品は全国学生漫画公募展に出品され、金賞を受賞したが、公募展を後援する文化体育観光部(部は省に相当)は、「公募展の趣旨に合わない作品を(受賞作として)選定した」として、公募展を主催した漫画映像振興院を厳重に警告した。
この時、物議を醸した作品は、尹大統領の顔をした列車が走り、運転席には金夫人を表現したと思われる女性がいて、大統領を「操っている」かのような印象を与えていると指摘された。
「ユン・ソクヨルチャ」というタイトルのこの作品は、「第23回全国学生漫画コンテスト」で最高賞の金賞を受賞した。「ヨルチャ」は韓国語で「列車」を意味し、尹氏の名「ソクヨル」と掛け合わせている。
作品について報道されるや、文化体育観光部は声明を発表。「振興院が中高生を対象に主催した全国学生漫画公募展において、政治的なテーマを露骨に含めた作品を賞に選定し、展示したことは、学生の漫画の創作意欲をかきたてようとする行事の趣旨に反しており、遺憾。厳重注意する」とした。公募展は韓国政府から後援を受けており、文化体育観光部は今後、後援を取り消すこともあり得ると警告した。
当時、この作品は物議を醸したが、その一方で、政府の対応に「表現の自由の抑圧」だという批判も上がり、作品を描いた生徒の高校には激励のメッセージも多数寄せられたとされる。
そして今回、再び風刺画が議論を呼ぶこととなった。事務処側は主催者側に8日から3回にわたって作品の自主撤去を求める文書を送付。「憲法が保障する表現の自由が十分尊重されなければならないが、『国会議員会館会議室及びロビー使用内規』第6条及び第7条に基づき、展示作品を8日午後11時までに自主撤去することを要請する」とした。しかし、主催者側がこれに応じず、9日未明に作品は事務処によって強制撤去された。
これに、展示会の運営に関わった無所属のミン・ヒョンンベ議員や、野党「共に民主党」のカン・ミンジョン議員らは記者会見を開き抗議。ミン議員は「今回の展覧会は不当な権力にこれ以上市民が圧死されないという約束でもある。国会事務処はこのような約束を無断撤去という野蛮な行為で踏みにじった。国会でさえ表現の自由が容認されない現実が恥ずかしい」と批判した。
また、展示作品の作者らは、撤去について国会事務総長の謝罪を求めるとともに、国会を相手に訴訟を起こすことを明らかにした。
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