火付け役となったアニメーション映画「THE FIRST SLAM DUNK」の観客動員数は22日時点で338万人を超え、韓国で公開された日本映画で歴代2位を記録。漫画の「新装再編版」は計100万部が売れた。これら全ての記録が2か月も経たないうちに立てられた。
黄氏は、映画が劇場公開される前から注文量の増加を予想して在庫を確保したにもかかわらず、爆発的な需要を満たすには力不足だったと説明した。
新海誠監督のアニメーション映画「君の名は。」が2017年に韓国で公開された際に漫画本もよく売れたため今回も在庫を確保したが、SLAM DUNKは映画の封切から1週間も経たずに注文が殺到し、先月15日までに100万部を発注したという。
最も売れているのは、全31巻のオリジナルバージョンを20巻にまとめ、表紙を刷新した「SLAM DUNK新装再編版」だ。他のバージョンの単行本も人気を集めている。
先月1日からこれまでに「SLAM DUNKオリジナル」が62万部、「SLAM DUNK完全版プレミアムボックス版」が19万2000部、アニメーションの制作記録や単行本未収録の短編漫画「ピアス」を収録した「THE FIRST SLAM DUNK re:SOURCE」が8万部、雑誌サイズの「スラムダンク チャンプ」は7万部を発注した。
黄氏は、「以前は2万セット(40万部)が最高だったが、今では7万セット売れるということは、これまで『SLAM DUNK』を見ていなかった新しい読者が流入したという意味」だとして、このような人気は原作を知る30~40代だけに頼ったものではないと分析した。
1990年代の発売当時にも初版30万部を発行した人気作品だったが、それから既に30年の歳月が流れている。
黄氏は、作品を長く維持することも重要だとして「『SLAM DUNK』が過去の漫画にならず、現在進行形の漫画になるよう新しいバージョンを出し続けてきた」と説明した。
06年に作者の井上雄彦氏に提案し、日本にはない「プレミアムボックス版」を出したのが代表的な例だ。その後、15年にオリジナル版を再発行。全20巻の新装再編版を18年に出版した。
黄氏は作品の価値について「名作は時が過ぎてもずっと感動を与えることができる」として「『SLAM DUNK』はバスケットボールというスポーツに勇気とチャレンジ精神を盛り込み、普遍的な人間の感情に訴えるため、時代を超越することができる」と評価した。
鶴山文化社、ソウル文化社とともに韓国3大漫画出版社と称される大元C.I.は、これまで日本の人気漫画を韓国で発売してきたが、近ごろはウェブトゥーン(縦スクロール漫画)を日本に輸出する事業も手掛けている。
昨年は「もう一度、光の中へ」が漫画配信アプリ「ピッコマ」で配信初日に売り上げ1位を記録し、漫画アプリ「LINEマンガ」では「ディア・イングリッド」が人気を集めている。
黄氏は「19年からウェブトゥーン事業に本格的に参入し、毎年新作30~40作品を発売している」として、昨年はデジタル(ウェブトゥーン、電子書籍、ウェブ小説)の売上高が紙の本を上回ったと明らかにした。
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