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16日午前、尹大統領と金夫人は手をつないで韓国政府専用機から降り立った。金夫人は白いシャツとパンツの上に、薄いグレーのロングジャケットを身にまとい姿を現した。金夫人はこの日は首相公邸を訪れ、岸田首相の夫人、裕子さんと一緒に和菓子を作って交流した。両夫人の対面は昨年11月、主要20か国・地域(G20)首脳会議が開かれたインドネシア以来。金夫人は韓国の伝統菓子をお土産に手渡した。この日夜、東京・銀座のすき焼き店で行われた両首脳の夕食会にも同席した。
17日に金夫人は日本民藝館を訪れたほか、東京韓国学校への訪問、建築家の安藤忠雄氏との懇談と、精力的に日程をこなした。
日本民藝館には朝鮮を愛した日本民芸運動家として知られる柳宗悦が収集した約3000点の朝鮮の作品を含め、日本とアジア各国の工芸・民芸品が展示されている。訪れた金夫人は「所蔵中の工芸品が韓国にもより多く展示、紹介されることを望む。柳先生の精神を記憶し、韓日両国が文化を通して親密な交流を続けられるよう力になりたい」と語った。
続いて訪れた韓国学校で金夫人は生徒たちと交流。生徒に向け「政治には国境があるが、文化と教育には国境がない。皆さんが韓日関係をより一層深める懸け橋の役割をしてほしい」と呼び掛けた。
このあと金夫人は、建築家の安藤氏と昼食を取りながら懇談した。金夫人はかねてから安藤氏と交流があり、今年1月1日にも「韓日両国の親密な交流に寄与する縁をつないでいきましょう」と書簡で安藤氏に呼びかけていた。金夫人は安藤氏から、世界的ファッションデザイナーで、昨年8月に死去した三宅一生氏がデザインされた服をプレゼントされた。韓国大統領室によると、2人は安藤氏が制作し、「永遠の青春」と名付けた青リンゴのオブジェに込めた意味や、安藤氏が韓国で開く予定の個展のことなどについて話し合ったという。また、金夫人は安藤氏に対し、韓国での美術館建設への協力を依頼。安藤氏は、日韓が建築など多様な分野で交流すべきとの考えを語ったという。
「ファーストレディー」となり、日韓関係の重要な局面で尹大統領と来日した金夫人はどのような人物なのか。金夫人は1972年9月生まれの50歳。ソウル近郊のキョンギド(京畿道)ヤンピョン(楊坪)出身。京畿大学絵画科で学んだ後、スンミョン(淑明)女子大学で美術教育の修士、クンミン(国民)大学でデザイン学の博士の学位を取得した。2012年に検察官だった12歳年上の尹氏と結婚。その後、美術展を企画・運営する会社の代表を務めた。
金夫人は尹氏が大統領に当選した当初は、メディアのインタビューに「大統領夫人という呼称よりは大統領の配偶者という表現が良いと思っている。その役割は、時代と社会像に合う国民の要求に応えるものと理解している。私は当選者(尹氏)が国政に専念できるよう内助したい」と答えていた。
しかし、尹氏の大統領就任直後、イ・ミョンバク(李明博)元大統領の夫人、キム・ユンオク(金潤玉)氏やムン・ジェイン(文在寅)前大統領の夫人、キム・ギョンスク(金正淑)氏ら歴代大統領の夫人と立て続けに面会した。その後、経営していた会社の代表も退き、ファーストレディーとして精力的に活動している。
また、金夫人は尹氏の振る舞いに影響力を与えているとも韓国メディアに報じられている。昨年5月にソウル市内のホテルで開かれた尹氏の就任記念の夕食会では、酒好きで知られる尹氏が酒杯を傾けていたところ、夫の飲みすぎを心配したのか、傍らにいた金夫人が厳しい視線を向け、尹氏が杯を下したように見える場面もあった。
また、支持率に伸び悩む尹氏とは対照的に、金夫人の国民からの人気は絶大で、ファンクラブまで存在する。今回、尹氏の訪日に同行したことにより、日本でも注目を集めることとなった。
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