決勝戦は21日(現地時間)、米フロリダ州マイアミのローンデポ・パークで行われた。日本は先発の今永昇太投手が二回に先制ソロ本塁打を打たれたが、その裏に村上宗隆選手の本塁打などで逆転し、四回に岡本和真選手のソロ本塁打で加点した。8回、ダルビッシュ有選手が登板し、1点を返されるが、最終回に大谷翔平選手がマウンドへ。無失点に抑え、日本は米国に3対2で勝利した。
栗山英樹監督が率いた「侍ジャパン」は、投打の「二刀流」大谷選手やダルビッシュ選手、吉田正尚選手ら大リーガーに加え、23歳の村上選手や21歳の佐々木朗希選手ら国内の有望な若手選手が結束。2009年の第2回大会以来、3大会ぶり3度目の優勝を果たした。
WBC日本優勝のニュースは韓国でもすぐさま伝えられた。聯合ニュースは日米頂上決戦を「物語の最後まで完璧だった」とし「大谷選手の最後の一球は、世界一を目指して出航した日本代表の勝利を確定させるものでもあった。フィールドの内外で感情を表に出すことの少ない大谷選手もグローブや帽子を放り投げ、勝利の喜びに浸った」と伝えた。
今大会、一次ラウンドで日本と同組だった韓国は、今月10日夜、日本と対戦した。試合は13対4で日本が大勝。韓国では宿敵に敗れたことに落胆が広がった。韓国メディアは「3・10韓国野球、屈辱の日」などと伝えた。
韓国はその後チェコ戦には7-3で勝利したものの、同組のオーストラリアが1次ラウンドを3勝1敗で終えたことで3大会連続の1次ラウンド敗退が決まった。
今大会の成績に韓国メディアは各社厳しい論調の記事を掲載。日刊スポーツは「最低8強、内心4強を期待していたKBO(韓国野球委員会)にとって衝撃の成績」と評した。朝鮮日報は「『4強目標』は井の中の蛙の夢だった」と伝えた。またネット上ではファンの落胆の声が漏れた。
韓国はWBCで、第1回の2006年大会はベスト4進出、2009年大会は準優勝した。しかし、2013年大会、2017年大会、そして今大会と、3大会連続で1次ラウンド敗退。低迷が続いている。
今大会は日本の優勝で幕を閉じ、前述のように韓国メディアも試合結果を速報したが、各メディアは特に大谷選手の活躍を大きく取り上げている。イーデイリーは「大谷が最も優れた選手であることを如実に証明した大会だった。日本は無敗で優勝を果たしたが、主人公は大谷だった。2023年のWBCは大谷のワンマンショーで幕を閉じた」と伝えた。
韓国メディアは大谷選手の大会中の発言についても詳しく報じている。大谷選手は準決勝のメキシコ戦を前に、WBCで日本が勝つことの意味について「日本のファンもそうですし、台湾だったりとか、韓国であったりとか、今回は残念ながら予選で負けてしまったと思うんですけど、僕らが勝っていって、優勝することによって次は自分たちの番だって、そういう気持ちになるんじゃないかと思いますし…」などと思いを語った。この発言を紹介したスポーツ朝鮮は「単に個人の満足や日本の栄光を超えてアジアの野球のことまで考えている。野球を心から愛している」と称賛した。
大谷選手は決勝の試合後のインタビューでも韓国をはじめ、大会に出場したアジアの国に言及。「日本の野球がますます注目されていくことになると思うが、この先に向けてどんな思いか」との記者の質問に「日本だけじゃなくて、韓国もそうですし、台湾も中国も、その他の国ももっともっと野球を大好きになってもらえるように、その一歩として優勝できたことが良かったと思いますし、そうなってくれることを願っています」と述べた。
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