中国・広州市、車を暴走させ5人を殺害した男に一審で死刑判決＝中国報道

中国・広東省広州市でことし1月、通行人らを車で故意にはねた温慶運（ウェン・チンユン）被告に対し、裁判所は18日、第一審で死刑判決を下した。

裁判所は、ことし1月11日午後5時ごろ（現地時間）、広州市天河（てんが）区の交差点で、温被告が個人的な感情を発散させるために車を暴走させ、通行人を次々とはねて5人を殺害し、13人を負傷させたと認定。温被告に対し死刑及び政治的権利の永久剥奪を言い渡した。

裁判を傍聴していた遺族の1人は、現地メディア「澎湃新聞」の取材に対し、「温慶運は落ち着いて見えた。口数も少なく、当時、なぜあんな風に狂った行動をとったのか説明しなかった。被害者、遺族に対する謝罪の言葉はなく、『後悔している』とだけ述べた。具体的に何に後悔しているのかは、明らかにされなかった」と伝えた。

この遺族は今回の事件で一人息子を失っており、「息子を失った衝撃から一生抜け出せないかもしれない」と話した。また、今回の判決について「心が少しだけ楽になった」と語った。