韓国・仁川でＡＤＢ年次総会　来月２～５日に全面対面式で

【世宗聯合ニュース】アジア開発銀行（ＡＤＢ）の第５６回年次総会が５月２～５日に韓国の仁川・松島で開催される。韓国は開催国としてのセミナーや韓国企業・韓国文化をＰＲする行事を通じ、アジア・太平洋地域で存在感を高めることになる。韓国企画財政部が２４日、開催概要を発表した。　ＡＤＢはアジア・太平洋地域の貧困削減を目指して設立され、６８の国・地域が加盟している。松島コンベンシアで開催される総会には加盟国・地域の財務相と中央銀行総裁をはじめ、専門家、国際機関やメディア、非政府組織（ＮＧＯ）の関係者ら約５０００人が出席する予定だ。　総会のテーマは「再び飛躍するアジア:回復、連帯、改革」。韓国政府は、新型コロナウイルス禍以降で初めて全面対面式となる総会が韓国で開催されることに意義を見いだしている。韓国の開発経験を国際社会と共有して地域に貢献する姿勢を打ち出すとともに、アジアの未来の課題を提示したい考えだ。　韓国はＡＤＢと共同で来年、気候変動に適応するための技術ハブを開設する計画だ。韓国が２００６年に設置した信託基金への追加拠出も約束するなど、ＡＤＢとの協力強化を図っている。　また、韓国の政策の方向性を共有する「韓国セミナー」と、韓国企業を広報する行事を開き、韓国の民間・公共企業とＡＤＢ・国際機関間の協力の機会を模索する。　併せて文化イベントを催し、ＫーＰＯＰや韓国映画、韓国料理といった韓流を広める場としても活用する戦略だ。５月３日の「韓国文化の夕べ」では、韓国人気ガールズグループのＮｅｗＪｅａｎｓ（ニュージーンズ）やクロスオーバーグループのＦＯＲＥＳＴＥＬＬＡ（フォレステラ）などがパフォーマンスを披露する予定。　ＡＤＢ総会は３日から本格的に始まる。１年間の活動や予算、主要案件などを最終的に承認する。　総会を機に韓中日、東南アジア諸国連合（ＡＳＥＡＮ）プラス３（韓中日）の財務相・中央銀行総裁会議も開催される。また企画財政部の范鎮ワン（ポム・ジンワン）国際金融局金融協力課長は「韓日財務相会談も実務的に準備中」と伝えた。　４日には国際通貨基金（ＩＭＦ）がアジア・太平洋地域と韓国の経済見通しを示す予定だ。　ホスト国の首脳として尹錫悦（ユン・ソクヨル）大統領が総会に出席する可能性もある。