昨年、韓国では児童虐待が約2万8000件発生し、虐待で死亡した児童が50人に達すると集計された。虐待加害者の80%以上は両親で、虐待場所も主に家庭であることが調査の結果、分かった。

保健福祉部はこのような内容を盛り込んだ‘2022年児童虐待年次報告書’を31日に発刊した。保健福祉部は児童福祉法に基づき、2019年から毎年、児童虐待年次報告書を国会に提出している。

報告書によると、昨年の児童虐待申告件数は4万6103件で、前年(5万3932件)より7829件(14.5%)減少した。

申告事例のうち、児童虐待専担公務員などの調査を経て児童虐待と判断された事例は2万7971件で、前年(3万7605件)より9634件(25.6%)減少した。

ただし、調査前年度の2021年の場合、2020年末に発生した‘16か月養子虐待事件’で児童虐待に対する国民の関心が高く、新型コロナウイルス感染症で子どもたちが家庭で過ごす時間も多くなり、虐待申告が一時的に急増したと報告書は分析した。

実際、2021年を除くと最近5年間の児童虐待申告は2018年3万6417件(判断2万4604件)、2019年4万1389件(3万45件)、2020年4万2251件(3万905件)など、増加傾向を見せている。

昨年の児童虐待判断事例のうち、虐待行為者が両親である場合は2万3119件で82.7%を占めた。

虐待行為者の割合は親の次に同居人や幼稚園・学校・塾・福祉施設従事者など、代理養育者(10.9%)が多かった。

虐待場所も家庭内の発生事例が81.3%(2万2738件)で最も多かった。

被害児童を家庭から分離保護した事例は、全体虐待事例のうち10%の2787件だ。2021年3月から虐待申告が繰り返されたり、虐待の兆候が強く疑われたりする時、担当公務員が被害の疑いのある児童をただちに分離する一時保護措置が導入された。

昨年、再虐待の事例は4475件で、全体の16.0%を占めた。前年より1.3%ポイント上昇している。

再虐待は最近5年間、児童虐待事例と判断されたことがあるものの、再び申告・判断された事例で、再虐待比率は2018年10.3%→2019年11.4%→2020年11.9%→2021年14.7%など、上昇で推移している。

報告書は「児童虐待に対する公的責任を強化し、児童虐待申告および判断履歴に対してより綿密に調査し、児童虐待家庭に対する管理•モニタリングを引き続き強化している。これにより、再虐待事例は以前よりもさらに積極的に発見された結果と思われる」と説明した。

一方、虐待で死亡した児童数は昨年50人と集計された。虐待死亡児童は2018年28人、2019年42人、2020年43人、2021年40人であり、昨年の死亡児童数は2018年と比べて78.6%増加した。

昨年、虐待死亡児童の年齢層は2歳以下(36か月未満)が28人だった。死亡原因別に見ると、両親が子どもを殺害した後、ミスから命を絶った事例が14人、トイレなどで出生後の死亡事例が5人だった。

保健福祉部は虐待の恐れがある2歳以下の児童を早期に発見するため、生涯初の健康診断事業を拡大し、保護出産制の導入を推進している。医療機関の未診療など、主要危機指標も活用し、児童の所在・安全を確認する計画だ。

また、児童虐待申告を活性化するために申告義務者範囲を拡大し、再虐待防止のための両親との相談など、家庭機能の回復支援を継続して拡大する。
Copyrights(C) Herald wowkorea.jp 83