ロシアを訪問した金正恩氏は13日、極東アムール州のボストーチヌイ宇宙基地でプーチン氏とおよそ4年半ぶりに会談した。
朝鮮中央通信によると、金正恩氏は首脳会談後の夕食会でプーチン氏に「都合のいい時期に訪朝してほしい」と提案した。プーチン氏は招請を快く受け入れ、ロ朝親善の歴史と伝統を変わらず受け継ぐ意向を改めて表明した。
ロシアのペスコフ大統領報道官は首脳会談直後の時点で、プーチン氏の訪朝計画はないとしていた。外相会談の開催には合意し、早ければ来月初めに北朝鮮で会談するとの見通しを示した。
朝鮮中央通信は、金正恩氏がボストーチヌイ宇宙基地に到着した際、プーチン氏に「今回の再会が非常に特殊で特色ある環境の中で行われることをうれしく思う」とあいさつしたと伝えた。その後の首脳会談拡大会合と1対1の首脳会談については「終始、同志的で建設的な雰囲気」だったとした。
同通信によると、両首脳は2人だけの会談で「人類の自主性と進歩、平和な暮らしを侵奪しようとする帝国主義者の軍事的威嚇と挑発、強権と専横を踏みつぶすための共同戦線で両国間の戦略・戦術的協同を一層緊密にし、強力に支持・連帯しながら力を合わせる」ことで一致した。さらに「国家の主権と発展利益、地域と世界の平和・安全、国際的な正義を守っていく上での重大な問題と直面した協力事項などを虚心坦懐(たんかい)に討議し、満足のいく合意と見解の一致を見た」という。
拡大会合で金正恩氏は、ロ朝関係を最も重視し親善の伝統を発展させることが北朝鮮政府の一貫した立場としながら「今回の訪問が両国の協調関係を新たな高みに引き上げる意義深い契機になる」との認識を示した。
この会合には北朝鮮からは崔善姫(チェ・ソンヒ)外相、朴正天(パク・ジョンチョン)党軍政指導部長、強純男(カン・スンナム)国防相、呉秀容(オ・スヨン)党書記、朴泰成(パク・テソン)党書記らが出席した。
両首脳は高官級の往来をはじめ、幅広い分野で交流・協力を深化させる方策も話し合った。
だが、北朝鮮もロシアと同様に会談の具体的な内容は報じていない。
この日の夕食会で両首脳は贈り物を交換したほか、それぞれ演説でロ朝関係の発展に意欲を示した。金正恩氏は「両国での強国建設の偉業を強力に推動し、真の国際的正義を実現していく用意」があると述べた。
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